朝イチのスマホ確認はムダムダムダムダァ! 世界一効率的な国デンマークで「休むときは通知オフ」が常識になっている理由

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メール返信は最低限であるクラウスのスマホとの付き合い方は、とても参考になります。

夕方、自宅に帰ると、クラウスはスマホをフライトモードに切り替えます。フライトモードに切り替えれば、無意識にスマホでメールやニュースを見始めてしまう心配もないからです。そして、夜もそのまま就寝します。

すると、気持ちのいい朝を迎えられます。スマホがフライトモードになったまま朝を迎えるので、朝起きてすぐにスマホを見ることもなく、子どもたちや自分の朝の支度に集中できるからです。クラウスは子どもたちを無事に送り出して仕事モードになってから、やっとスマホのフライトモードを外し、メールのチェックを始めます。

本当に大切なものを大切にする工夫

以前、クラウスは、朝起きてすぐにスマホをチェックしていました。けれど、起き抜けにスマホをチェックしても、朝は支度でバタバタして、どちらにしても返信する時間がない、ということに気がついたそうです。

「朝スマホをチェックしたって、返信する時間なんてない。だから、朝起きてすぐスマホチェックをするのは無駄だって気づいてやめたんだ」
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そこで、子どもを送り出し、仕事に向かう準備ができてから、フライトモードをオフにして、スマホをチェックするようになりました。

クラウスの話を聞いていると、無駄を削ぎ落として効率よく働き、本当に大切なものを大切にできるように工夫して暮らしている様子がうかがえます。

この時間は価値のある時間か。この行為は意味のある行為か。自身に問いかけて、本当に有意義な時間をしっかり持てるように、無意味な時間を手放しています。

ちなみに、クラウスは、就寝時には、スマホを寝室に持ち込みさえしません。スマホを見たくなってしまう誘惑をしっかり「追放」するのです。

針貝 有佳 デンマーク文化研究家

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はりかい ゆか / Yuka Harikai

デンマーク在住。1982 年生まれ。早稲田大学大学院社会科学研究科にてデンマークの労働市場政策「フレキシキュリティ・モデル」を研究して修士号取得。2009年末にデンマーク移住後、現地情報を発信。著書に、『デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか』『デンマーク人はなぜ会議より3分の雑談を大切にするのか』(ともにPHPビジネス新書)など。

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