ナビゲーションアプリのデフォルト指定が可能になり、これが解消された。設定方法は上記と同じで、「設定」の「アプリ」から「デフォルトアプリ」を開き、「ナビゲーション」を選択する。Googleマップをインストールしている場合、選択肢としてそれが表示される。検索エンジンの変更は正直、メリットが薄かった一方で、ナビゲーションは歓迎する人が多いかもしれない。
代替アプリストア導入で、あのゲームも復活か
もう1つ大きな変更が、代替アプリストアや外部決済を導入することだ。外部アプリストアとは、アップルが運営するApp Store以外のストアを指す。先に規制が導入された欧州では、「AltStore PAL」や「Epic Games Store」が提供されており、これらは日本での提供開始も表明している。
アップルによると、代替ストアの導入はiOSのユーザーにとって新たなリスクになるとしている一方で、日本のスマホ新法はセキュリティやプライバシーなどのために必要な措置を講じることが可能なセーフガードが規定されている。アップルは、この点で日本のスマホ新法を評価しており、欧州の規制より優れているとしている。
具体的には、「公証」というプロセスが導入され、代替アプリストアでのアプリ配信にも、必要最低限の審査が導入される。アップルによると、これは基本的な機能でユーザーを深刻な脅威から守るためのものだという。こうした仕組みがあることで、マルウェアなどの配信は防げるため、代替ストアでも一定程度の安全は確保される格好だ。
上記の代替アプリストアには、App Storeから削除されてしまったアプリも存在する。また、表現についての規制もApp Storeの基準とは異なるため、一定のユーザーが利用することになりそうだ。例えば、Epic Games StoreではApp Storeから削除された「フォートナイト」などが配信される予定になっている。
代替アプリストアは、それぞれのアプリを運営する事業者のサイトからダウンロードする形を取る。本稿はスマホ新法施行前に執筆しているため、実際には代替アプリストアをダウンロードできていないが、この点は欧州と同じだ。また、「設定」の「アプリ」にある「デフォルトアプリ」で、デフォルトのストアを変更する機能も用意されている。
もう1つの外部決済サービスは、App Storeによる課金だけなく、サードパーティの課金システムやWebサイトでの直接課金をアプリから呼び出せるようになるというもの。これまでの、Webで直接料金を払うといったことは一部アプリできたが、その導線がより分かりやすくなる形だ。こちらは、アプリ開発者の実装次第。手数料がApp Storeより安いぶんを還元するかどうかも、開発者のポリシーによるところが大きい。
ただし、アップルによると先行して外部決済を導入した欧州では、外部決済を使っても、App Storeの決済を使うよりアプリが安くなった例は非常に少なかったという。また、誤課金での返金や継続課金の管理などをApp Storeで一括してできなくなるといった不便さもある。もし料金が安かったとしても、こうしたデメリットを天秤にかけて決める必要はありそうだ。
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