5.『伝説の「論理思考」講座』
「もっと論理的に考えなさい」と言われたことがある人は多いと思いますが、そもそも「論理的」とはどういう状態なのでしょうか。なんとなく「わかりやすい」「筋が通っている」というイメージはあっても、その中身を言語化できる人は意外と少ないはずです。
この本のいいところは、「論理思考とはこういうフレームワークです」と型だけを押し付けるのではなく、「なぜその型が必要なのか」という前提から丁寧に説明してくれる点です。
主張と根拠の関係性、因果と相関の違い、前提条件が違えば結論も変わること……こうした基本的な論理のルールを、ビジネスの事例や日常的な会話をもとに解きほぐしていきます。
「ああ、自分がモヤモヤしていたのは、ここで前提がズレていたからか」といった気づきが得られるはずです。
また、「思考とは型である」というメッセージも繰り返し強調されます。
場当たり的にアイデアを出すのではなく、「まず事実を整理し、次に仮説を立て、最後に検証する」といった型に沿って考えるからこそ、再現性のある思考ができるのだ、ということを具体的に示してくれます。
論理思考の入門書は数多くありますが、「なぜその考え方が必要なのか」という根っこの部分まで踏み込んでいる点で、思考の土台づくりにぴったりの1冊です。
思考の「型」は、誰でもトレーニングできる
ここまで、「図で整理する」「勉強と思考を分けて考える」「哲学から思考の歴史を学ぶ」「入試問題から問いの立て方を学ぶ」「論理思考の前提から学ぶ」という、少しずつ角度の違う5冊をご紹介してきました。



















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