「お金」まつわる漠然とした不安。"困窮しているわけではないのに将来が不安"なのはお金の問題ではない。そのしくみと対応法

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なぜ、わたしたちは比較をやめられず、みずから不安を引き寄せてしまうのだろうか。わたしは意外なところでその答えにたどり着いた。

お金の"不安"を解消する方法

いつも自分が太っていると思って悩みつづけ、15年間、過食とダイエットをくり返している後輩がいた。

ところが月日が流れ、素敵な男性と出会い、結婚し、子どもを育てているうちに、いつの間にか彼女はダイエットをする必要がないくらいすっきりとやせていた。

驚いて「なにかあった?」と聞くと、返ってきたのは意外な答えだった。結婚をして心が安定したら、愛されたいという気持ちが満たされて、過食しなくなったのだと。

結局、15年間過食とダイエットをくり返すことで彼女を苦しめていたのは“精神的な飢え”で、誰かから大切に思われ、愛されることで飢えを感じなくなり、過食もすっかり治まった。彼女に必要だったのは無理なダイエットではなく、尊重と愛情だったのだ。

これはお金の扱い方にも当てはまる話で、不安になるのはあなたの通帳残高のせいではなくて、しっかりと計画を立てていないために起こる“心構え”のせいだ。

同じ50万円を持っていても、はっきりとした計画を立てていればなにも怖くないけれど、お金についての知識がなく、準備ができていなければ、なんとなく不安を感じてしまう。

必要なのはいくらで、いくら稼ぐことができて、そのお金をどのように使うのかを具体的に考えておけば、自分自身の欲望の大きさがどのくらいなのかを知ることができ、それをかなえる現実的な方法も見えてくる。それが、「ほかの人との比較で落ち込む」問題を解決するカギになる。

不安の解決方法はいたって簡単。将来のために毎月3万円だけでも貯金していれば、その行動じたいが自分の心を守ることになる。

人間は計画を立てると、安心する生き物だ。

漠然とした不安と恐怖心は、あなたが「何かをしよう」と計画を立てた瞬間に消え去り、かわりに自信がわいてくる。

パク・ソヨン 投資アナリスト

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Park So Yeon

韓国ソウルの大手投資企業で働く現役投資アナリスト。

ソウル大学東洋史学科卒業後、同大学院で経済学修士号を取得。投資のプロとして20年以上のキャリアを積み、大手メディアでコメンテーターとしても活躍。これまで「毎日経済証券大賞」「ソウル経済今年のアナリスト賞」等、受賞歴多数。これまでに出会った数多くのお金持ちから学んだ知見など「お金と人生に対するもっとも役に立つアドバイス」を凝縮した著書『投資家の母が20歳になった娘にどうしても伝えたいお金の話』がある。

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