では「第1志望を目指し続けなさい」と言うべきか、というと、実は間違いだと思います。ポジティブな声がけのように思えますが、そういうことも言わなくていいんじゃないかと僕は考えています。
というか、本来的には子供は親がなんと言おうが関係なく、第1志望を受験したいなら受験すればいいし、親が反対するなら説得すればいいんです。
逆のシチュエーションで、よく子供から「親から第1志望を目指すのを反対されています! どうすればいいですか?」と聞かれることがあります。
しかし自分はそれに対して、「親に反対された程度で受験を諦めるなら、どちらにしろ不合格になるだけだよ」とアドバイスしています。だって自分の受験なんだから、親からちょっと反対されたとしても、そんなのは無視したり説得したりすればいいのです。もちろんお金を出してもらっている相手ですから敬意は必要ですが、でも最後は自分の受験でしかないのですから、親の言うことに従わなければならないという発想自体が間違っている、と。
逆に、親が「第1志望を目指すべきだ」と言ったからという理由で第1志望を目指すような受験生なのであれば、どうせうまくはいかないのだと思います。むしろそうやって背中を押しすぎると、また「自分ではなく、親がそう言うから第1志望を目指し続けた」という状況になってしまいかねません。
最も正しい距離感は「何も決めないこと」
この状況で、親ができるベストなサポートはたった1つ。親が何かを決めないことです。
受験の責任も成果も失敗も、すべて、子供自身が受け取るべきものです。親は関係ないものと割り切って、最終判断は子供に任せましょう。
これは冷たい態度ではありません。むしろ、親が深く介入したことで受験が“他人のもの”になるのを防ぎ、子供で決断できる状態を守る、非常に愛のある姿勢です。



















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