制作の初期段階では、毎回コラージュを作り、「こういう世界観です」と言葉やビジュアルで示し、出演者との面談では「番組として大事にしたい姿勢」を伝え、軸を共有していく。そんな丁寧な積み重ねによって形づくっていったのでした。
その一方で、MEGUMIさんにはどうしても盛り込みたいと思っていたテーマがあったのでした。それが 「贖罪」と「傷を癒やすこと」 です。
「出演者の皆さんと話すと、全員傷があるんです。自分が置かれた環境の中で一生懸命やっていても、“やってること全部NG”みたいに扱われてしまう。怖がられると、怖く振る舞うしかないじゃないですか。悲しきモンスターみたいになっちゃうこともある」
そんな彼ら彼女らが廃校を改装した校舎で14日間の共同生活をする番組設定には、同じ境遇の仲間と暮らす体験が息づいています。
「初めての経験、はじめましての人たちと暮らすことで、“あ、間違ってなかったんだ”“これでよかったんだ”って思ってもらえると思ったんです。恋愛だけじゃなくて、傷を癒やして、それを手放して、人生の再生を意識してもらうことは結構大事にしました」
ヤンキーをキュートに見せる
さらに、番組全体には、MEGUMIさん自身の“母としてのフィルター”も強く通っています。
「ヤンキーの方たちをキュートに見せる、というのがど頭にあったんです。やっぱり自分の目線が母性なんですよね。うちの息子もやんちゃなので、彼らが息子みたいに見える瞬間があったり。たとえ手に負えなくても、ちょっとした優しさにキュンとするというか」
だからこそ、企画の根底にあったのは「人間味をどう伝えるか」でした。
「みんなの人間味にキュンときてる私のフィルターを通して、その素の良さと強さをちゃんと描くべきだと思いました」
MEGUMIプロデュース「ラヴ上等」の“強さ”は、決して攻めた設定でも過剰さでもありません。人のありのままをまっすぐに受け止めようとする、MEGUMIさんの視線そのものに宿っています。
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