医師が教える「忘年会・新年会で太らないための科学的に証明された食事」…「飲み会が多くてやせられない」を解決する3大戦略

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これは特に意識したほうがよく、それこそ飲み会のない日は塩分を控えたほうがよいわけです。なお、塩分摂取量というのは極めて測定が難しく、そのため塩分に関する知見はなかなか研究で得られないのですが、「摂取塩分量と摂取カリウム量の比」というのは、ある程度信頼性高く使われている指標です。これが低ければ低いほど、心血管病や高血圧のリスクは低そうです。

「塩分をたくさん摂ったけどカリウムをたくさん食べれば問題ない」とまでは言えませんが、(カリウムの豊富な)野菜や果物を増やすことは、理にかなった食行動ということです。

【ポイント3】食欲がなくても「朝食抜き」にはしない

カロリー摂取過多となりやすい状況でも、朝ごはんはしっかり食べるべきです。なぜなら、朝ごはんこそ自分が食べるものを最もコントロールできる機会だからです。菓子パンを日常的に食べているのはNGですが、全粒穀物のパンや玄米、果物やヨーグルトを食べることは、食習慣の質を上げるために非常に有効です。

飲み会の次の日の朝ごはんはあまり食欲がないかもしれませんが、バナナやリンゴの入ったヨーグルトくらいはしっかり食べましょう。

また、朝ごはんをぬけば、その分昼と夜に食べるカロリーが増えてしまいます。質の高い食べ物を食べる頻度こそが重要なので、なるべくコントロールの効く朝ごはんを抜いてしまうのは、一番もったいないです。

もし一時的に体重が増えてしまっても

最後に、一時的に体重が増えてしまっても、長期的にはそれほど大きな影響はありません。どうしようもなく年末年始は食べ過ぎてしまう方は、1月から飲み会を減らして新しい食習慣を確立しましょう。

その際は、「頑張る」のでなく、質のよい食事を習慣的に食べる「環境づくり」に力を入れることが重要となります。

濱谷 陸太 ハーバード大学医学部講師/医師

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はまや りくた / Rikuta Hamaya

専門は予防医療、特に食事やサプリメントを用いた予防的介入の個別化。循環器内科医として臨床経験を積んだ後、ハーバード大学で疫学博士を取得。現在はブリガムアンドウィメンズ病院で予防医療研究の講師(インストラクター)を務める。また、日本で株式会社エブリワン・コホートを創業し、日本の予防医療を発展させるべくCEOとして活動中。3児の父。

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