広い家へ引越す、は古い? 近所にもう1部屋借りる「近距離2拠点」という選択肢。8畳1Kがリノベで最高の仕事場に!

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てらいまきさん夫妻も、まさにその実践者。夫の転職をきっかけに「夫婦それぞれが集中して働ける場所」が必要となり、自宅の近所で1Kの部屋を借り、リフォームをして2人の職場に。以来、5年近くにわたってこの空間を「第二の拠点」として活用し続けています。

きっかけは2020年。夫から「リモートワークができる会社に転職を考えている」と相談を受けたのが始まりでした。コロナ禍でリモートワークが急速に普及し、東京など遠方の会社にフルリモートで勤務する選択肢も現実味を帯びてきた時期。問題は「働く環境」でした。

当時、てらいさんは自宅リビングの一角を仕事場に使っていましたが、それは一人分のスペースをなんとか確保した程度。同じ場所で二人が同時に在宅ワークをする余地はなく、「ここで夫婦二人分の仕事環境をつくるのは無理だ」と痛感したといいます。

広い家に引越す案も考えましたが、希望条件である「仕事部屋を確保できる広さ」「食洗機が置けるキッチン」「現在の生活圏から大きく外れない立地」を満たす物件はほとんどなく、あっても家賃は跳ね上がる。経済的にも現実的ではありませんでした。

そんな中、実家や弟の家のリノベーションを見学する機会があり、壁の色や床材、ドアノブなど、細部まで暮らし方に合わせてつくり替えられていく過程を間近で見て、「住まいはこんなふうに自由に変えられるんだ」と感動。その体験が、「ならば、近所にもう一部屋借りて仕事場にリノベーションすればいい」という発想につながりました。

部屋の奥に設置した夫のスペース。無事に東京の会社に転職し、フルリモートで仕事中(写真撮影/福永尚史)

「第二の拠点」の物件探しとリノベーション

実際に見つけた物件は、自宅から自転車で10分の場所にある築38年のアパート。8畳の1Kにユニットバスが付いたコンパクトな部屋でした。大家さんからは「退去時に住める状態に戻せば、何をしても構わない」という許可を得られたことが大きな後押しに。賃貸物件でここまで自由にリノベーションできるケースは珍しく、巡り合わせの良さも感じたといいます。

工事中の様子。余ったフローリング材は保管中(写真撮影/てらいまきさん)
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