「外食=不健康」「子どもの食事=手作りが正解」はただの思い込み——。堀江貴文「料理は最高のエンタメ」、食への飽くなき探究の背景にあるもの

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僕は料理をすることがあるけれど、それは「生活のため」ではなく、「純粋に楽しいから」だ。

義務感で「ちゃんとやらなきゃ」と思いながらやると、料理はすぐに苦行になる。

でも「面白いからやってみよう」と思ってやるなら、まったく別物になる。それは遊びになり、自由なクリエイションに昇華する。

今、僕にとっての料理はエンタメだ。こんなに探究しがいがあって、自分も楽しめて、仲間も巻き込めるエンタメは他にはない、と思っている。

「WAGYUMAFIA」や他の飲食店に関わるようになったのも、趣味が高じてのこと。今僕が料理をするときは、リゾート地で仲間とコンドミニアムを借りて、ワイワイやるときや、食のイベントのときが多い。

とはいえ、昔の僕は、「節約」のために本気で「自炊生活」に取り組んでいた時期もある。

大学時代のビンボー飯で工夫力がついた

大学時代、自堕落な生活をしていた頃、1週間に一度だけ塾講師のバイトをするのが唯一の収入源だった。

家賃だけは学生ということで親が出してくれていたけど、それ以外は完全に自活。月初めに趣味の競馬につぎ込んでしまい、あと3週間もあるのに残ったお金が2000円程度、なんてこともよくあった。

そのときにたどり着いたのが「お好み焼き生活」だった。

小麦粉が300円、キャベツ一玉250円、ハムのブロック500円、卵は当時2パック200円ぐらいで買えた。

調味料は買い置きの醤油とマヨネーズと鰹節。キャベツが高いときはもやし。

これで、毎日1食か2食、お好み焼きだけを食べて生活していた。意外と腹持ちがいいし、けっこううまい。

たまに祖父の家から送られてきた米を炊いて、そのお好み焼きをおかずにして食べることもあった。本気で節約を目的にするなら、料理なんて工夫次第でいくらでもできる。2000円で3週間過ごすなんてムリなんて言ってるのは料理を全くやらない人の考えだ。

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家族がいると、そう自由にはいかない、と言う人もいるかもしれない。

だったら料理に対する思い込みを外してみたほうがいい。

たとえば共働きが当たり前の時代に、「子どもの食事は手作りがいい」と思い込む必要はない。「今日は疲れているし時間もないから、冷凍食品を適当にチンしよう」、こう割り切れるだけで人生は一気に開ける。今は料理が苦手な人が作ったものより冷凍食品のほうがよっぽどうまい。

キャラ弁だってそれを作るのが趣味ならいいが、そもそも不器用ならストレスが溜まるだけだ。子どもだって本当にキャラ弁が食べたいかどうか疑問だ。けっこう親の自己満足だったりもする。

インスタに出てくるような「いいお母さん」を演じようとして、でもそれがストレスで家族に当たり散らし、家の中の空気が悪くなるようなら本末転倒だ。

「外食=不健康」も、「子どもの食事=手作りが正解」も、ただの思い込み。一度、その〈刷り込み〉を手放してみたらいい。どう暮らすか、何を選ぶかは、自分で決めていい。それだけで、日常はずっとラクになる。

堀江 貴文 実業家

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ほりえ たかふみ / Takafumi Horie

1972年、福岡県生まれ。実業家。SNSグループ株式会社代表。現在はロケット開発や、アプリのプロデュース、また予防医療普及協会として予防医療を啓蒙する等、様々な分野で活動している。会員制オンラインサロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」のメンバーは500人を超える。『本音で生きる』(SB新書)、『多動力』(幻冬舎)等、著書多数。

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