「高い、まずい、狭い」のはずが…コラボカフェに絶望した日本人オタクが「中国のコラボカフェ」に衝撃を受けたワケ

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つまり、推しのノベルティ(コースターやステッカーなど)を手に入れるため、何度も同じメニューを頼む「フード・ドリンクファイト」の必要がない、純粋に食事を楽しめる環境なのだ。

常設型のコラボカフェは、あくまで「好きな作品の世界観とともに食事を楽しむための場所」として運営されている。

日本の常設型コラボカフェの代表「カービィカフェ」

例えば、ベネリック株式会社が運営する星のカービィのコラボカフェ「カービィカフェ」は、東京や大阪、福岡の3都市に常設店を展開している。当初は東京スカイツリーでの期間限定開催だったが、あまりの人気から2019年に常設店へとステップアップした。

カービィカフェTOKYO公式サイト
カービィカフェ TOKYOの予約ページ(2025年11月時点)。1人利用であっても、全日程・全時間の予約が埋まっていることからすさまじい人気の高さがうかがえる(画像:カービィカフェTOKYO公式サイト)

「星のカービィ」というIPは当然強いのだが、カービィカフェはキャラクター人気だけに依存していない。カービィカフェの強みは、作品の世界に入り込んだかのような没入感や、思わず写真を撮影したくなるほどかわいい店内装飾、なにより提供メニューが美味しいことにある。

カービィカフェ入店時のフォトスポット
カービィカフェ入店時のフォトスポット(2018年時点)。来店客はキャラクターたちと共に記念撮影を楽しめる(筆者撮影)

そんなカービィカフェの入店時の写真撮影の掛け声は「はいプププ」。カービィは「プププランド」で暮らしているため、まるで「プププランドを訪れている」かのような気分になれるのだ。さらに、カービィカフェ専用の料理が乗った皿やカトラリーでも、星のカービィらしさを感じられる。

カプレーゼが乗せられた「吸い込みカービィ皿」
カプレーゼが乗せられた「吸い込みカービィ皿」。あまりのかわいさにカフェ利用後に購入してしまったほど(筆者撮影)

肝心の料理はとにかくかわいい。そして美味しい。ハイクオリティな見た目と味の代わりに、フードの価格は高額である。オムライスの代金としてはかなり高額だったが、美味しさ・かわいさを兼ね備えているため作品愛を感じたし、価格への納得感もあった。

「ワドルディのおひるねオムライス」
「ワドルディのおひるねオムライス」は、税込み2288円(2025年11月時点)(筆者撮影)

コラボカフェの思い出を振り返った際の「美味しかった」という記憶こそが「また行きたい」という行動に直結するのではないだろうか。実際、筆者はチャンスがあれば必ずまた行きたいと思っている(人気すぎて気軽に予約を取れないのだが)。

2018年にカービィカフェを訪れた際のドリンクとノベルティ
2018年にカービィカフェを訪れた際のドリンクとノベルティのランダムコースター。デザインがかわいいので、どの絵柄が出てもうれしい(筆者撮影)
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