ラーメン店を「バイトテロ」で閉店に追い込んだ大学生4年生が"特定祭り"で炎上、内定取り消しで土下座の末路 『子供部屋同盟』4章②

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と、横から佐伯が言う。

「一回りは年が離れてるし、見た目はただのおっさんじゃないですか」

絢香は眉を寄せて佐伯を見る。佐伯は鼻頭まで赤くして、薄笑いを浮かべている。

「大人にはいろいろあるのよ」

「俺たちだってもう大人ですよ。二十二歳で、来年からは大手企業に勤める社会人。それにさ、俺のほうがイケメンでしょ?」

「そうね」

と、向かいの席でビールをちびちび呑んでいた工藤が言う。

「旦那さんとは、週に何回してんの?」

「は?」

「いいなぁ、俺もやりたいなぁ」

絢香は工藤を睨んだが、彼はそれに気づかずに店員に次のビールを頼んだ。

結局、絢香はハイボールを半分呑んだところで、千円札を置いて席を立った。工藤たちは、えー、せっかく盛り上がってきたとこだしもっと呑みましょうよぉ、などと引き留めてきたが、絢香はかまわず店を出た。

と、今ごろになって街路の向こうから夫が歩いてきた。

「あれ、親睦会はどうなった?」

「今日はもうお開きになった」

「え、お開き? なんだ、明日は定休だし、俺もビール一杯くらい呑みたかったなぁ」

「じゃ、缶ビール買って家で呑みましょ」

絢香は夫の腕をつかんで、夜の街路をつかつか歩いていく。

口コミサイトの低評価レビュー

工藤たちの勤務態度は、その後も改善することはなかった。

絢香が注意をしてもやはり生返事をするばかりで、聞いているのかどうか分からない。何を考えているのかも分からない。

そんな折、口コミサイトに低評価レビューを書かれた。

──バイトの態度が最悪でした。注文間違えるし、注意してもヘラヘラしてるし。もう行くことはないですね。せっかく味はいいのに残念です。

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