ラーメン店を「バイトテロ」で閉店に追い込んだ大学生4年生が"特定祭り"で炎上、内定取り消しで土下座の末路 『子供部屋同盟』4章②

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「でもどうしてあのとき俺とつきあってくれたの?」

「どうしてって、どういうこと?」

「別に俺ってイケメンでもないし」

「でも子熊みたいで可愛いからいいじゃない」 

「熊? そんなふうに俺のこと見てたの?」

「じゃあ、どうしてあなたはわたしのこと好きになったの?」

「一目惚れに決まってるじゃないか」

「当時のわたしって、そんなに可愛かった?」

「若いときの加賀まりこみたい」

「それって褒めてるの?」

「君、若いときの加賀まりこを見たことないでしょ」

3人の大学生アルバイト

そんな戯れのあとに夫はもらす。

「でもそろそろ従業員を増やさなきゃいけないなぁ。さすがに二人だけじゃ回し切れなくなってるし」

その通りだった。二人で営業しているがゆえに回転率は悪く、お客さんを随分と待たせてしまっている。ネットでもこの点を指摘するレビューをちらほら見かけた。今の売上ならば、何人かアルバイトを雇っても充分にやっていける。

地元誌にアルバイトの募集を出すと、三人の大学生から応募があった。夫が事務室で簡単な面接をした。三人とも、どこにでもいる普通の大学生だったという。絢香は彼らの履歴書を、一枚一枚捲っていく。

工藤、富田、佐伯──。

履歴書を見る限り、絢香にも普通の大学生に思えた。工藤はやや髪が茶色いものの不良というわけではなさそうだし、富田と佐伯に至ってはいかにも文系の学生という地味な顔立ちだ。

三人とも外資系企業にすでに内々定が決まっているので、翌年の三月ごろまで働きたいという。つまりいつかの絢香と似たような条件だった。四年生だと、授業はほとんどないのでシフトも組みやすい。三人とも採用して、夜営業のバイトとして働いてもらうことにした。

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