「推しのライブで有給取ります」入社6カ月の新人が繁忙期に放った一言に会議室は凍りつき…「Z世代VS氷河期世代」対立抜け出すキーマンとは
表面上は穏やかに見えていても、心の底では火花が散っています。
会話は成立しているはずなのに、心は遠ざかっていきます。この静かな摩擦は、毎日のように積み重なり、組織を静かに疲弊させていきます。
同じ職場で違う世界を見ている
この対立を単なる“わがまま”や“根性論の欠如”と捉えると、問題はより深刻になります。両世代の行動や発言には、それぞれの時代背景が生み出した合理性があります。世代間の価値観の違いは、決して“甘え”や“わがまま”の問題ではありません。
氷河期世代は、就職氷河期で面接に何度も落ち続け、リストラの波に直面しながら社会にもまれました。「会社に残り続ける」ことが生存戦略であり、そのためには努力し、我慢し、歯を食いしばることが不可欠だった時代です。彼らにとって責任とは「任された以上、やりきること」であり、仕事とは人生を守る手段であり戦いでした。
一方、Z世代は売り手市場の中で育ちました。働き方は多様で、多くの内定を獲得し、就職説明会では至れり尽くせり。転職も当たり前で、転職先も選べて当たり前。会社は“人生の一部”であり、必要以上に依存することは非合理です。責任とは「担当範囲をきちんと果たすこと」であり、心身を削る働き方は“時代遅れ”と映ります。
この前提の違いは、日々の何気ない場面に鮮明に表れます。では、実際にどのような違いが日常の業務に表れるのか。ステレオタイプであることは承知のうえで、傾向を掴むために大まかな特徴として、主要な5つの視点で整理してみました。
たとえば、報連相ひとつとっても、氷河期世代は「連絡は早め・多め」が当然と考えますが、Z世代は「必要な時だけ最小限でよい」と考えます。
会議でも、氷河期世代にとっては議論や提案の場ですが、Z世代は「間違えたらどうしよう」「情報が足りない」と発言を控えます。
キャリア観に至っては、氷河期世代は昇進こそ安定の象徴だったのに対し、Z世代にとって管理職は“コスパの悪い選択肢”です。



















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