「Fラン大卒より高卒」企業人事部が断言する"定着率"と"成長力"の明確な差

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次に多かったのが、高卒・専門学校卒を重視し、採用活動に力を入れているという回答です。

「当社には24時間連続操業・3交代勤務の製造現場があり、地元の工業高校から採用した作業員がオペレーションを担っています。当社の事業運営に欠かせない貴重な戦力で、高校との関係づくりなど採用活動を強化しています」(化学)

医療・ゲームといった業務の専門性が高い業界では、専門学校卒を積極的に採用しているようです。

「大学に専門職大学が少ないことから、選択肢として3年課程以上の専門学校が唯一の学生の供給元となっています」(ゲーム)

高卒・専門学校卒の採用に消極的なところも

逆に、かつては高卒・専門学校卒を積極的に採用していたが、近年採用を絞ったり取りやめた、という回答もありました。

「昔は支店の店頭やバックオフィスで商業高校卒の女性従業員がたくさん働いていましたが、支店の廃止や業務のIT化などでかなり減少しました。正式に採らないと決めたわけではありませんが、もう何年も高卒を採用していません」(銀行)

「高卒・専門学校卒の採用を今後は減らしたいと考えています。少子化で思うような人材を採用しにくくなっているためです。採用後に賃金・教育・評価など大卒と違った体系を運用する必要があることも、人事部にとっては大きな負担になっています」(サービス)

なお、「どちらでもない」と回答した人事部門関係者の多くが、「大卒を十分に採用できないので、高卒・専門学校卒の採用を維持している」(エンジニアリング・通信・建設など)と答えています。多くの業界では、高卒・専門学校卒の採用意欲はさほど高くないようです。

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