なぜ、菩薩モードの人は血糖値が整っているのか?→鍵を握るのはその裏にある「自律神経」だった
心が落ち着き穏やかで、大きな波風は立たず、穏やかなゆらぎのなかにいるような状態。それを著者は「ゼロポイント」と定義する。血糖値の乱高下がなくなり、自律神経が整った状態である。
ゼロポイントの感覚をつかむことができれば、本来の自分があるべきデフォルトの状態に戻ることが可能になる。それは本物の元気、本物の健康を取り戻すことであり、ビジネスにも必要不可欠な概念だといえそうだ。
仏教でいう「中道」、道教でいう「無為自然」、ストア哲学でいう「アパテイア」のように、どちらに偏ることもなく、ただ穏やかに在るような状態。血糖値が安定し、アドレナリンも過不足なく、興奮をつくるドーパミンがあふれているわけでもなく、ちょうどいい状態でもあるという。
つまり身体も心も過剰な緊張から解放され、“必要なものが必要な分だけ巡っている”ということなのだろう。
著者自身、ゼロポイントの感覚を手に入れてから大きな変化が訪れたことを実感しているようだ。トラブルにも冷静に対応できるようになり、人間関係で動揺したりイライラしたりすることが激減したというのである。
でも、「ぶれているな」と気づければ、ゼロポイントに戻るのも早くなります。戻れる場所がある、というのは、想像以上に大きな安心感をもたらしてくれます。(202ページより)
たしかに誰にでも、心がざわつくことはある。しかし血糖値が安定し、自律神経のバランスが整った先にあるゼロポイントに到達すれば、大きく安心できることだろう。
ピンチでも慌てない「ゼロポイント」からの対処法
そこに至ったとき、「最強の自分」に出会えるのだと著者は表現しているが、最強でなくとも――住み慣れた家のような――戻れる場所があれば、それは大きな助けになってくれるはずだ。



















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