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226個のブロックは神戸へ、建物は淡路島へ──万博パビリオンが挑んだ「解体なき未来」の現在地

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  • 石井 徹 モバイル・ITライター
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EUが掲げたのは「対話とインスピレーション」の精神だ。半年間の一時的なイベントでも、仮設構造物の責任あるデザインで循環経済に貢献できることを示した。

バルト館、五感で問いかける循環と共生

バルトパビリオンも「タイプB」だ。ラトビアとリトアニアが「自然と人間と未来技術のつながり」をテーマに作った。300種類弱の植物を展示した。五感で楽しむ設計が特徴だった。赤松の香り、森の音、低反射ガラスに映る展示物。来場者が木を植えるプログラムもあった。メール登録すると植えた木の情報が届く仕組みを用意した。

ラトビアとリトアニアが出展したバルトパビリオン(筆者撮影)

「絆の壁」と呼ばれる展示では、来場者がメッセージを書くと2~3分で消えていく。「自分の後に何を残すか」を考えさせる、わびさびのコンセプトだ。展示した植物は博物館に返す。壁はラトビアとリトアニアに戻す。日本とヨーロッパの電圧の違いから一部機材は再利用できない。ただ、コンテンツや機器は各種イベントで使っていく。

湿気に描ける「絆の壁」というインスタレーション作品がバルト館の見どころの1つだ(筆者撮影)

「We Are One(私たちはひとつ)」というモットーは、制約があっても国際協力で未来を共創していく姿勢を示した。

欧州パビリオンの実践と立ちはだかる制度の壁

万博のテーマの1つがサーキュラーエコノミーだった。にもかかわらず、多くのパビリオンで建材の再利用が進まない。船場の渡邉氏は日本特有の事情を指摘する。

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【日本でサーキュラーエコノミーが難しい理由】

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