「自転車でも前科!?」「運転中のイヤホン使用は罰金」…知らなきゃ危ない"自転車赤切符"時代の衝撃

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これらは軽微な違反に見えますが、累積すれば相当な金額に。そして、支払いを怠れば結局は刑事処分の対象になる可能性もあります。

関西テレビが2024年11月の制度施行直後に行った大阪・梅田での調査では、わずか3時間で61件の違反が確認されました。そのすべてを2026年の反則金額に換算すると、合計32万9000円。

最も多かったのは「イヤホンをつけたままの運転」で41件、1件あたり5000円として合計20万5000円に達します。さらに「逆走」8件(4万8000円)、「信号無視」4件(2万4000円)なども多発。中には、たった5分の間に逆走と信号無視を繰り返し、1人で2万4000円分の違反を積み上げた男性もいたそうです。

これはあくまで取材による推計値ですが、「取り締まりを本格化すれば、違反は想像以上に多い」ことを示すデータといえます。

なぜここまで厳しくするのか?

背景には、自転車事故の深刻化があります。自転車は免許が不要な分、交通ルールへの理解が浅く、「歩行者に近い存在」という誤解が長く続いてきました。しかし実際には、自転車が絡む死亡事故の加害者になるケースも少なくありません。歩行者と衝突し、死亡させた場合、数千万円規模の賠償命令が下ることもあるのです。

こうした現実を受け、警察庁は「違反を減らすには、罰則の強化しかない」と判断。2024年の刑事罰導入では「見せしめ的な抑止効果」を狙い、2026年の反則金制度では「日常的な違反への継続的対処」を目指しています。

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