アンダーアーマーは「雑草魂」が支持された 「天賦の才」ではなく「ひたむきな努力」に焦点

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専門家によると、「特段優れていないが、努力でのし上がる」という「アンダードッグ」に象徴されるポジショニングは、競合からの差別化を図るだけではなく、ブランドをより魅力的に感じさせるという。

「これはとても民主的なポジショニングだ」と、戦略コンサル企業ビバルディ・パートナーズ(Vivaldi Partners)の最高経営責任者であるエリッチ・ジョアチムスセイラー氏は話す。「誰もが(コンセプト)を受け入れることができるため、ブランドの成功のカギとなった」。

消費者テクノロジーのパイオニアになる

創業者であり最高経営責任者であるケビン・プランク氏によると、アンダーアーマーは創業当時からつねにテクノロジーを大事にしていたという。ケガをするリスクを減らすコンプレッション・シャツ(圧縮されたシャツ)や、発汗を制御する合成織物などを開発してきたからだ。

また、アンダーアーマーは フィットネスや商品に対する情熱的なオンラインコミュニティーを構築するためにもテクノロジーへ投資してきた。これらのオンラインコミュニティーは利用者にとって生活の一部になっている。

過去2年の間にも、アンダーアーマーはエキササイズアプリ「マップ・マイ・フィットネス(MapMyFitness)」や、カロリー計算アプリ「マイ・フィットネス・パル(MyFitnessPal)」のリリースと、ヨーロッパのフィットネスアプリである「エンドモンド(Endomondo)」を買収するために7億ドル(約840億円)以上費やした。

6200万人ものユーザーが、いずれかのアプリに最低でも月に1回ログインをしている。アンダーアーマーは世界で最も大きいデジタル・ヘルス・プラットフォームを管理しているのだ。アナリストの予想によると、次の20年から30年の間に起こるアンダーアーマーの成長の3分の2は、米国外のグローバル市場での販売とフィットネスアプリからもたらされるという。

月のワークアウト時間を競う「ザ・ルール・ユアセルフ・チャレンジ」への参加を呼びかけるTwitter。月間30日中において15日ワークアウトすれば、ギフト券がもらえるなどの楽しみ方も提案している。

「アンダーアーマーは同じ興味をもつ人々がつながるために、コミュニティーを作ることを手助けしている」と、WPP系エージェンシーのワンダーマン(Wunderman)で最高マーケティング責任者を務めるジェイミー・ガットフレウンド氏は話す。「アンダーアーマーにはブランドのファンを手助けすることによってハロー効果(後光効果)がもたらされているのだ」。

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