アンダーアーマーは「雑草魂」が支持された 「天賦の才」ではなく「ひたむきな努力」に焦点
スポーツ用品大手のアンダーアーマーは、近年最も成功したスポーツブランドだ。1996年にワシントンDCで、当時23歳だった元大学アメフト選手のケビン・プランク氏(現最高経営責任者)が創業して以来、急成長を遂げた。
米投資銀行大手モルガン・スタンレーのアナリストは、アンダーアーマーが米国内の売り上げでアディダスを追い抜き、世界的に見てもナイキを射程圏内に収めたというレポートを出した。次の10年間で3番目に大きいスポーツ用品企業になると予想する。
なぜアンダーアーマーは急伸したのか
現在、最高執行責任者と最高財務責任者を兼ねるブラッド・ディッカーソン氏が辞任するという報道が流れているため、同社の株価は下落しているが、売り上げは2025年までに200億ドル(約2兆4000億円)に到達する見込みだ。しかも、先月、同社は2018年までに売り上げを倍増させ、75億ドル(約9000億円)を目指すと明らかにするほど、強気だ。
日本でも2014年12月、アディダスが9年続けたプロ野球チーム「読売ジャイアンツ」とのユニフォーム契約を、国内におけるアンダーアーマーの販売権を有する、株式会社ドームが締結。2015〜19年の5シーズンで、総額50億円の大型契約になった。
この「絶好調」アンダーアーマーのブランド確立法を検証しよう。