近年、ラーメン業界ではラーメン1杯「1000円の壁」という言葉が定着した。原材料高、水道光熱費の高騰、人件費上昇。どの要因を取っても値上げは避けがたく、ラーメン専門店では1000円以下で食べられるラーメンが少数派になりつつある。
そんななか、全国の回転寿司チェーン「魚べい」が打ち出した一手が、業界の常識を覆した。
麺類1杯90円で提供…背景にある明確な「狙い」
2025年11月4日から始まった「家計応援キャンペーン」。平日ランチタイム(開店~17時)限定で、「醤油ラーメン」「たぬきうどん」「かけうどん」を1杯“90円(税込)”で提供するという。
この価格を見た瞬間、思わず時代を錯覚する。マクドナルドがハンバーガーを65円で販売していた2000年代初頭の記憶がよみがえるほどの衝撃だ。しかも、昨今の物価高を踏まえれば、この数字は「挑戦」ではなく「事件」と言っていい。
「魚べい」を運営する株式会社Genki Global Dining Conceptsの担当者によれば、この価格設定の背景には明確な狙いがある。
「平日のランチ~アイドルタイム帯に集客の課題がありました。そのため、インパクトの強い2桁価格でキャンペーンを実施し、平日の集客につなげることが目的です」(「魚べい」担当者/以下同)



















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