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「この家を出なければ殺してしまう」酒と男に依存する母、娘から"搾取"続ける父に絶縁後まで苦しめられ…毒親育ちの作家が語る「壮絶すぎる半生」

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友達の存在も大きかった。23歳のアルテシアさんは親のことを誰にも話せなかったが、今ではなんでも話せる味方がいる。

実は父が亡くなる前、身体を壊して入院しているとの情報が知人経由で入ってきていた。お見舞いに行くべきか仲のいい友達に相談してみると、全員が「行かなくていい」と答えたという。

「1回関わると面倒くさいと思う」
「このまま親が死ぬまで逃げ切るほうがいいんじゃない?」
「無視したほうがいいと思うよ」

決して「会わないと後悔するよ」とは言わない友達に、とても救われた。「親が助けてくれなくても、友達がいればなんとかなるし、それでもう十分に幸せなんです」と語る。

危機が迫ったら「実印を膣にしまって逃げて!」

過去を振り返り一番後悔しているのは、誰にも相談しなかったことだ。

「インターネットなどで少し調べれば、絶対に保証人の書類に署名捺印しちゃダメだってわかるじゃないですか。でも当時はネットも普及していなくて、私が死んでも保証人の債務はチャラにならないなんて知らなかった。実の父親に脅されているだなんて誰にも言えず、結果的にハンコをついちゃったので、私、めっちゃかわいそうって思います。

今なら同じような目に遭っている子がいたら、『実印を膣(ちつ)にしまって逃げて』って言えるんですけど(笑)」

声のトーンを少し変えながら、言葉を続ける。

「とにかく困ったときは誰かに相談してください。弁護士の無料相談や市区町村の行政相談窓口でもいいと思います。ひとりで抱えると人生詰むから、どうか助けを求めてほしい」

アルテイシアさんは「敵は己の罪悪感」を標語に生きてきた。ひとりで抱え込まないこと、信頼できる人に話を聞いてもらうこと、ありのままの感情を理解して受け止めてもらうこと。その積み重ねが、罪悪感の克服につながっていくのだろう。

アルテイシアさんは自身の経験をもとに、中高生に向けて「生きづらさ」などをテーマに講演も行っている(写真:本人提供)
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後編:「周囲がなんと言おうと、親を許す必要はない」過激な毒親の「呪いの首輪」に苦しみ続けた作家が、ひとつの"出会い"と試行錯誤の末に見つけた答え

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