「韓国ファッションが下火に?」 Z世代女子が2000年代初期の《COACH》に魅せられる背景

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

当時の世界観と現代のトレンドの両方を演出することで、若者の心をつかむことができるのだ。

左から桜美林大学教育探究科学群3年・藤井涼花、青山学院大学文学部フランス文学科4年・吉川萌愛

今後は、オールドコーチのような再評価やホリスターの人気再燃などの流れを受け、循環していくトレンドに合わせて、過去のデザインや世界観を忠実に再現するブランドが増えていくと考えられる。

常に新しいデザインを生み出すよりも、ブランドらしさを生かしながら、Z世代の価値観に寄り添っていくことが、長く愛されるブランドとなるために、重要なのではないだろうか。

「古いものを新しく出す」動き

Z世代女子の間で起こっているオールドコーチブームについてのレポートはいかがでしたか?

トレンドを高速で追うウルトラファストファッションと呼ばれるSHEINの登場などにより、若者の間におけるブランド物の価値が相対的に下がってきてしまっています。

一方で、これらは安価であるがゆえに、多くの若者が手を出す結果、周りと差別化しにくくなるという状況に陥っています。

企業は今後、ウルトラファストファッションに追われにくい過去にはやったアイテムを掘り起こし、普遍的な価値を持つモノや今後のトレンドにも合うものを再度売り出す、といったことが求められるようになってくるかもしれません。

古いものを新しく出す、言わば「ニューオールド」が一つのキーワードになってくるかもしれません。

原田 曜平 芝浦工業大学デザイン工学部UXコース教授

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

はらだ ようへい / Yohei Harada

1977年生まれ。慶応義塾大学商学部卒業後、博報堂に入社。ストラテジックプランニング局、博報堂生活総合研究所、研究開発局を経て、博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー。2018年よりマーケティングアナリストとして活動。2003年、JAAA広告賞・新人部門賞を受賞。著書に『平成トレンド史』『それ、なんで流行ってるの?』『新・オタク経済』『寡欲都市tokyo』『Z世代 若者はなぜインスタ・TikTokにハマるのか?』などがある。

原田曜平研究室 デザイン工学部UXコース インサイトデザイン研究室(https://yoheiharada-lab.com)

 

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事