「韓国ファッションが下火に?」 Z世代女子が2000年代初期の《COACH》に魅せられる背景

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その背景として考えられるのは、「平成ファッションの流行」だろう。Y2Kファッション(1990年代後半〜2000年代にはやったギャルファッションに近いファッショントレンド)が22〜23年頃から人気を集めるようになり、平成に人気だったロゴ入りアイテム(例:ANAPやGAP)やミニスカート、メタリック素材、ローライズデニム、ミニバッグなどが、令和の時代に再び復活している。

その結果、これまで主流だった韓国ファッションの人気に陰りが見られるようになった。もちろん、韓国ファッションが完全に廃れたわけではないが、流行の主役が少しずつ入れ替わり始めているのだ。

2000年代初期頃のオールドコーチ人気が再燃

そのようなY2Kファッションのリバイバルの流れの中で、25年現在、特に注目を集めているのが「オールドコーチ」である。

オールドコーチとは、アメリカの老舗ブランド「COACH(コーチ)」が過去に販売していたヴィンテージバッグを指す。新品よりも価格がお手頃で、上品さと深みを兼ね備えたデザインが魅力的である。特に人気を集めているのは、2000年代初期に販売されたモデルだ。

当時クリエイティブディレクターのリード・クラッコフがブランドの方向性を刷新し、伝統的な革の質感を生かしながら、現代的なデザインも取り入れた。この時期のコーチは、クラシックな印象から一転し、モードで洗練されたブランドへと生まれ変わった時期でもある。

その中でも特に人気なのが「スウィンガー(Swinger)」と「サッチェル(Satchel)」と呼ばれるシリーズである。「スウィンガー」は1980年代のアーカイブをもとに、2000年代にミニバッグとして再設計されたモデルである。一方「サッチェル」は04〜07年頃に人気を博したもので、厚みのあるレザー素材が魅力である。

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