「韓国ファッションが下火に?」 Z世代女子が2000年代初期の《COACH》に魅せられる背景
こうしたオールドコーチのバッグは、Y2Kファッションのメタリックカラーやタイトなシルエット、ミニ丈スタイルとも相性がよく、コーディネート全体に統一感を与えてくれる。
COACH自体も近年では「The Coach Originals」など、過去の名作デザインを現代風にリメイクしたシリーズも展開しており(記事冒頭の写真参照)、こうした企業の動きもヴィンテージ人気を後押ししている。
現在のデザインのコーチは「母親が持つイメージ」?
一方で、同じコーチでも、現在のデザインに対しては、Z世代の間で異なる評価が生まれており、「ダサい」「恥ずかしい」「母親が持つイメージ」といったマイナスな印象を持つ人も多い。この背景には2つの理由がある。
1つ目は、手の届きやすさだ。アウトレットなどでは約1万~2万円程度から購入できることも多く、中学生や高校生の頃から身近なブランドとして親しみがある。その親近感が、成長した今では「安っぽい」「ダサい」という印象を持たれやすいのかもしれない。
2つ目は、SNSによりハイブランドが身近になったことだ。近年のSNSでは、ハイブランドを持つ同世代が目立つようになり、特に夜職やインフルエンサーなど一部の層がディオールやルイ・ヴィトン、シャネルなどのハイブランドを日常的に身につける様子が拡散されている。
それに影響された結果、コーチやマイケル・コースをはじめとした中堅ブランドは「安っぽい」「ダサい」といったイメージを持たれやすくなり、ブランドに対しての憧れも薄れてしまったのだろう。
実際、国内のブランド市場は減少している一方で、SHEINなど安さとトレンドを重視したウルトラファストファッションが、今、人気を集めている。
つまり、Z世代が支持するファッションは、高級ブランドかSHEINのようなウルトラファストファッションかで二極化しており、コーチのような中堅ブランドは立ち位置が曖昧になっているのだ。



















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