日本初開催の"静寂の五輪"デフリンピックが実はスゴい! 観戦無料で日本の金メダル候補が多数、協賛には大手企業がズラリ…知られざる「全貌」

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驚くべきは、ほぼ全競技、入場無料で観戦できることだ。

「開閉会式以外は事前予約の必要もないので、ぜひ自由に会場に足を運んで選手の応援をしていただけたらと思います。ただし射撃だけは、会場の関係で入場不可ですが、その射撃も含め、全会場から大会公式YouTubeによるライブ配信が予定されています。詳しい観戦ガイドも公開されているので、ぜひチェックしてください」

大会独自の“サインエール”で応援を

聞こえない・聞こえにくいデフの選手にとっても、応援は大きな力になる。

「例えば太鼓や足踏みなどの振動は、聞こえにくい選手たちにも伝わります。それ以上に、“目で見える応援”は力になります。アイドルのコンサートのような選手名入りのうちわ、横断幕などは大歓迎です。

そして知っておいていただきたいのが、今大会独自に開発された“サインエール”。ろう者を中心としてメンバーに、陸上200mやリレーなどのメダル候補である山田真樹選手など、デフアスリートたちも加わって開発されました。

日本の手話言語を取り入れた簡単な動作で、いちばん基本的なものは、両手を上にあげて手のひらをヒラヒラとさせます。これは“拍手”を意味する手話です。そのまま両腕を前に伸ばすと“行けー!”。目で見える動作なので、選手たちに大きな応援が届きます。とはいえ構えることなく、楽しく応援していただければと!」

山田選手
サインエールの開発にも寄与した陸上メダル候補の山田真樹選手(写真:東京都)
サインエール
「100日前イベント」で披露されたサインエール。ぜひ会場で選手に向けて送ってほしい(写真:東京都)

会場内のビジョンでは、アナウンスが文字化されるなど、選手だけでなく、観客にも文字で伝えるよう工夫されているほか、ユニバーサルコミュニケーションを促進するデジタル技術があちこちに。

「まずは透明ディスプレイですね。発した言葉が、すぐ相手側に文字でパーッと表示されたり。デフ選手の多くはしゃべることは難しいけれども、キーボードで文字を打ち込んでもらってディスプレイに映せば相手側にも見えるので、リアルタイムでコミュニケーションができます。今大会では会場受付など、さまざまなところで使われるようです」

サインエール
「100日前イベント」では、世界のアスリートを迎えるための“おもてなし講座”も開催された(写真:東京都)
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