このデータから、ネズミは一時的に減ったものの、繁殖して元通りになったことが読み取れる、と担当者は話す。
「ネズミが減ったなら、食べられた毒エサの量も減るはずですが、去年と同じ量を食べられていました。駆除した直後は減っても、何カ月かすると、生き残りが子どもを産んで増えていた状況があると思います」
駆除しても増え、駆除しても増え……。まさにイタチごっこではないか。根本的にネズミを減らすには、駆除だけでなく、ゴミの管理もより徹底していく必要がある、と続ける。
「1丁目の雑居ビルが多いエリアは、それぞれのテナントが、思い思いにゴミを出していました。早朝にゴミが回収されるまでの間に、ネズミが漁っているのでは、と推測します。ネズミのエサになるゴミを減らし、ゴミ出しやゴミの管理も適切にしていかない限り、ネズミは減らないと思うので、(ビルの管理者や所有者などに)これまで以上に呼び掛けていきます」
ネズミは「絶対に増えている」
実際、歌舞伎町の住人たちは2023年11月以降、ネズミが減ったか否か、どう感じているのか。数軒のバーを経営する店主は、「少なくとも減ってはいないと思う」と答えてくれた。
「うちのお店に出たことはありませんが、ゴミ捨て場には相変わらずたくさんいます。道端で女性の『キャー!』という悲鳴が聞こえてきたと思ったら、ネズミがその人の靴を乗り越えていたこともありました(笑)。周辺の飲食店の人たちも、増えていると言っていますね」
別のバーの店主は、「絶対に増えている、しかもサイズが大きくなっています」と断言した。その理由の1つとして、路上で飲食をし、ゴミを捨てていく人が多くなったから、と推察しているという。
「外国人や若者がコンビニでお酒を買って、道端に座り込んで飲んでいるでしょう。しかもゴミを持ち帰らないものだから、本当に街が汚くなっています。お店に入って飲むか、せめてちゃんとゴミを持ちかえればいいのに」


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら