朝ドラ『ばけばけ』と『VIVANT』の"意外な共通点" 小泉八雲が暮らした、ドラマの舞台地《島根》を歩いてわかったこと

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同映画は、東京の会社の役員へ昇進が内定した、中井貴一さん演じる「筒井肇」が、故郷である島根県で一畑電車の運転手を目指すために地元に帰る、という心温まる物語です。

旧型の電車とともに、宍道湖やローカル鉄道の風景が描かれ、錦織良成監督が自らの出身地である島根県の魅力をスクリーンで描いた「島根3部作」の1つとなり、ヒットしました。

松江しんじ湖温泉駅からは、出雲大社や中心地のJR出雲市駅まで、その「バタデン」にコトコト揺られて行くことができます。途中の「伊野灘駅」は、宍道湖に面した開放感のある駅で、ここでも主人公の実家の最寄り駅という設定で、ロケが行われました。

島根
宍道湖のそばを走る「一畑電車」(写真:railway memory/PIXTA)

島根の10月は「神在月」

聖地巡礼
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そして、終点の出雲大社は、言わずと知れた「八百万の神々が集う」神社で、「神々のふるさと」です。『VIVANT』では、「乃木」の両親が結婚式を挙げた場所として登場しました。

「本殿」は、大社造りと呼ばれる建築様式で、24mもある高さには圧倒されます。また、全長13.6m、重さ5.2tの日本最大級の大しめ縄のある「神楽殿」も見どころです。

島根では、10月は「神無月」ならぬ「神在月」ということで、日本各地を留守にして神々が島根県に集まってくる時期です。島根県では、松江市内と近隣の玉造温泉から、八雲ゆかりの地を回る周遊ツアー「ばけバス」を運行中(来年3月まで不定期開催)。

『ばけばけ』のゆかりの地を訪ねつつ、さまざまな“縁”をつなぐ旅をしてみたいものです。

島根
小泉八雲がセツと過ごした島根(筆者撮影)
古関 和典 ロケ地研究家、コンテンツツーリズム研究家

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こせき かずのり / Kazunori Koseki

1973年神戸市生まれ、早稲田大学政治経済学部卒業後、旅行会社に入社。映画『のだめカンタービレ』のヨーロッパロケを担当して以降、社内でチームを立ち上げ、数多くの映画、テレビドラマ、アニメ等のコンテンツ制作の業務に携わる。2016年、TIFFCOMにおいて、『日経エンタテインメント!』と共催で「全国ロケ地セミナー」を開催し、その活動が同誌でも紹介される。2023年、法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了。

現在は業務の傍らでロケ地研究家として「ロケ地ラボ」を主宰し、各大学や地域での講演も行っている(2015年以降、内閣官房より「地域活性化伝道師」の委嘱を受け活動)。2021年、フジテレビ『超逆境クイズ!!99人の壁』に「ジャンル=ロケ地」でチャレンジャー出場、グランドスラム達成。コンテンツツーリズム学会理事。

ブログ:https://ameblo.jp/chiiki-media/

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