朝ドラ『ばけばけ』と『VIVANT』の"意外な共通点" 小泉八雲が暮らした、ドラマの舞台地《島根》を歩いてわかったこと

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さて、「神々の国」とも呼ばれる島根県の県都・松江には、城内の松江神社や城山稲荷神社だけでなく、数多くの神社があります。

松江駅からバスに乗って南に向かって20分ほど。「八重垣神社」は、素盞嗚尊(すさのおのみこと)と稲田姫(いなたひめ)が結ばれたと言われており、以来、夫婦円満や良縁結びにご利益があるとされる由緒正しい神社。

八雲もこの神社に友人と訪れ、縁結びで名高いということにとても興味を持ったのだとか。

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「八重垣神社」の境内(筆者撮影)

特に、神社の奥にある「鏡の池」は、『ばけばけ』でも占いのシーンで登場しました。池に和紙を浮かべてその上に硬貨を乗せ、それがどこまで流れ、いつ沈むかで、恋愛の占いを行うというものです。

筆者が訪れたときも、多くの観光客が池に紙を浮かべていました。実際にセツがここで友人たちと占いをしたときに、彼女の和紙だけが遠くまで漂ってようやく沈んだということで、「遠くの国の人と結ばれる」という暗示なのでは、といわれています。

また、境内にある「夫婦椿」は、地面から出た2本の木が1本につながっていることから、「愛情の象徴」とされているそうです。

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『ばけばけ』にも登場した「鏡の池」には、実際に占いに使われる紙が浮かんでいます(筆者撮影)
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夫婦の契りの象徴とされている「夫婦椿」。幹を見ると、2本の木が一体化しているのがわかります(筆者撮影)

“『VIVANT』のふるさと”となった街

ちなみにこの八重垣神社の最寄り駅はJR山陰本線の「乃木駅」ですが、2026年に続編の放送が決定したTBS日曜劇場『VIVANT』とも縁のある場所でもあります。

堺雅人さん演じる「乃木憂助」の苗字の由来になったのでは?ということで、ドラマ放送当時に話題となりました。

実は島根には、同作の重要なシーンのロケ地となった場所が多くあります。

松江市内では松江城付近や出雲大社、奥出雲町など、県内各地で撮影が行われました。

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『VIVANT』の主人公「乃木憂助」の名の由来となった?と話題になった「乃木駅」(筆者撮影)
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