朝ドラ『ばけばけ』と『VIVANT』の"意外な共通点" 小泉八雲が暮らした、ドラマの舞台地《島根》を歩いてわかったこと

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松江市の人口は約19万人で、山陰地方最大の都市です。

もともと松江藩の城下町であったこの街は、日本海をはじめ、宍道湖や中海といった湖に面しているほか、その両方の湖をつないでいる大橋川、さらに城下町を縦横に流れる堀川などの水運が発達しており、古来より「水の都」として親しまれてきました。

そんな松江を代表するランドマークといえるのが松江城です。天守は2015年に国宝に指定され、日本各地に現存している「12天守」の1つに数えられる見事な建築。

現在は島根県庁が隣接していて、今も昔も松江の中心地となっています。

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「12天守」のうち、唯一の正統天守ともいわれている「松江城」(筆者撮影)

「恋愛の最強パワースポット」として一躍話題に

八雲は、天守閣のお膝元である城下町の一角にある家で暮らしており、城内の敷地が毎日の散歩ルートだったと言われています。

城内にある「城山稲荷神社(じょうざんいなりじんじゃ)」は、同じく八雲のお気に入りの場所だったようで、『ばけばけ』では、放送前の「ロケ報告会」もこちらで行われました。

お堀にかかる橋「宇賀橋(うかばし)」は、松江城を望めるロケーションとなっており、『ばけばけ』のオープニング映像が撮影されました。また、城内二の丸には、1903年に建設された洋風建築、白亜の迎賓館「興雲閣」があります。

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松江城内で最も風情ある橋として名高い「宇賀橋」(筆者撮影)
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松江市の工芸品陳列所として建てられた「興雲閣」(筆者撮影)

八雲の旧居も、そんなお堀端にあり、現在では記念館も併設されています。旧居では、八雲が愛でた日本庭園の風景を見ることができ、記念館は八雲の曽孫である小泉凡氏が館長を務めていて、八雲のゆかりの品々が展示されています。

そんな「水の都」と、名城松江城を満喫できることでおすすめなのが、堀川遊覧船。ゆったりと船内から望む松江城は格別です。特に冬に運航される、やぐらこたつを設置した「こたつ船」は、松江のこれからの季節におすすめです。

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小泉八雲が暮らしたという屋敷(筆者撮影)
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寒い季節も観覧を楽しめる「こたつ船」。船頭が自ら火起こしをした「豆炭」を使っているそうです(写真:Hiroko/PIXTA)
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