「個々のいいところを伸ばす」オーストラリアの教育
窪田:白井さんの教育への使命感の根底には、ご自身がオーストラリアで子ども時代を過ごしたことが関係しているのでしょうか。
白井:それは大きいと思います。私は4歳から8歳までをオーストラリアで過ごしましたが、日本に戻ってからは2国間の教育の違いをとても強く感じました。
オーストラリアではそれぞれの子どもの長所を伸ばそうとするのに対して、日本はみんなと同じように振る舞えなかったり、成績が悪かったりするだけですべてが否定されてしまうと感じました。
自分だけでなく、周囲にも苦しんでいる子どもが多いと感じていました。でもそれって、単にその学校やクラスが合わないだけなんですよね。
フリースクールの取り組みを始めた頃、私は「教育界のジャンヌ・ダルク」なんて言われて、何だかぶっ飛んだことをしているように扱われていました(笑)。でも、私はオーストラリアの学校でされてうれしかったこと――「個々のいいところを伸ばす」という方法を再現しているだけだったんです。


















