劇場版《チェンソーマン》が「興収100億円超え」も現実味を帯びるワケ。《レゼ篇》が「女性ファン」や「初見層」の心を掴む理由を解説!
近年の『週刊少年ジャンプ』発の100億円超え劇場版アニメのなかでは、同じくシリーズ初の劇場版だった2021年の『劇場版 呪術廻戦 0』(最終興収138億円)や、シリーズ新作劇場版となった24年の『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』(同116.4億円)の興収推移がひとつの参考になるかもしれない。
前者は、初週26.9億円の破格の大ヒットスタートから公開21日間で80億円を突破し、公開43日間で100億円を超えた。後者は、初週22.3億円から公開24日間で70億円を超え、75日間で100億円に達した。
両作とも『チェンソーマン レゼ篇』よりも初週から興収が大きい。しかし、毎週の興収の積み上げは、後者とほぼ同等の規模であり、一般的に興収の伸びは週を経て縮小していくが、『チェンソーマン レゼ篇』はその落ちが極めて低い。後者と比較して勝っている週もある。
ここ最近は、米津玄師の主題歌「IRIS OUT」の世界的ヒットの話題が続いているが、映画自体への注目度も依然高く、世の中的な話題性は衰えていない。この勢いを維持していけば、11月末から12月には100億円を超えることが期待できる。
テレビアニメ総集篇が初見層のタッチポイントに

興収100億円超えは、世の中的な話題になるとともに、原作ファンだけでなく、一般層にまで観客が広がらなければ到達しない。
本作は、少年誌に連載されているバトルアクションがメインの漫画が原作になり、コアファンは男性層になるだろう。しかし、SNSなどでの劇場版へのリアクションには女性の声が増えており、ファンの裾野が女性層に広がっていることがうかがえる。

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