《快活CLUB》「かつては"怪しげな店"だと思われていたが…」ネカフェ後発組から業界王者に!→人気メニュー「神ポテト」の裏側に潜む知られざる"フード戦略"

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またかつて快活CLUBは「リラックスコンビニ」というコンセプトを掲げ、くつろぎを前面に押し出していた。しかし方向性を変えつつあり「リラックスコンビニ」という表記もほとんど見られなくなった。

「コロナ禍をきっかけに学習や仕事で利用される方が増えました。社内アンケートでは利用者の約20%が学習や仕事目的です。リラックスだけではなく“オンタイム”(仕事や学習)を支援することが重要になっています」

実際に快活CLUBは東京商工会議所の東商検定やIBTなどのオンライン試験の公式会場にも認定されている。そういえば鍵付き完全個室の予約画面に「6時間」「9時間」など利用時間とともに「検定受験者」という項目があり以前から不思議に思っていたが、そういうことだったのか。

オンライン試験は便利な一方、不正対策の問題が付いて回る。その点、快活CLUBのような全都道府県にあり高速ネット回線が確保されたチェーン店の画一的な会場で試験が受けられるのであれば対策もしやすい。快活CLUBの新たな活用方法といえる。

フードでも店のあり方でも、時代や需要に合わせて「柔軟に進化し続ける姿勢」こそが快活CLUBの強みなのだと感じた。

AOKI流の接客ノウハウも魅力

その強みを下支えするのがAOKIグループの接客ノウハウだ。

「実は一時期、無人化を進めたこともありましたが、今は有人に戻す店舗がほとんどです。『また来たい』と思っていただける接客を大切にしています」

あまり気にしていなかったが改めて思い返してみても筆者もこれまで快活CLUBの接客について気になったことは一度もない。

料理と接客の積み重ねこそが、後発でありながら業界トップに立つ原動力となった。「神ポテト」はその成果のひとつである。快活CLUBは、もはや単なるネットカフェではなく “なんとなく居心地が良くつい足を運びたくなる場所”として他の追随を許さない存在へと進化した。気づけば、筆者にとってはもう20年の付き合いである。それでも店を訪れるたびにまだ新しい発見がある。この驚きと新鮮さが、快活CLUB最大の魅力なのかもしれない。

岡本 智博 エンジニア、ライター

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おかもと ともひろ / Tomohiro Okamoto

1984年岡山県生まれ。現在も岡山県に在住。フライドポテトの食べ歩きが趣味で、コンビニやチェーン店、居酒屋のフライドポテトを食べ比べしている。

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