《快活CLUB》「かつては"怪しげな店"だと思われていたが…」ネカフェ後発組から業界王者に!→人気メニュー「神ポテト」の裏側に潜む知られざる"フード戦略"

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ただこのようなユーザーを招いての試食会はこの一度限りだったらしい。

金のポテトも商品化に至るまでには「金目鯛」「京都のお茶」「伊勢エビ」など、さまざまな味を試し、その中で高級感を感じられ、特別感のある味として前述の「トリュフ味」と「松茸味」が採用されたそう。金のポテトの「松坂牛味」も予定されているとのこと。

驚かされたのは、原材料費の高騰が続くなかでも22品目の値下げを決断したことだ。

「もちろんコストは上がっていますが、それでも“快活のご飯を食べに行こう”と思っていただけるようにしたい。だからこそ逆に値下げを行うことで、顧客満足度を高めようとしています」

2025年10月には新グランドメニューとしてかつて人気だった明太パスタやチキン南蛮なども復活した。

快活CLUBサイト
明太パスタ(590円)にミニチキン南蛮丼(450円)(快活CLUBサイトより)

一方で、残念なことにトーストとフライドポテトが食べ放題だった無料モーニングはなくなってしまった。SNSでも多くの惜しむ意見を目にする。現在は、店舗によっては100円でトーストとフライドポテトのモーニングが頼めるようになっている。しかし、それでもこの原材料高騰の時代に100円でのモーニングを実施してくれることはとてもありがたいことであり、たゆまぬ企業努力だと感じる。

後発だからこその徹底した競合調査

快活CLUBが画期的な存在だったことは疑いようがない。しかしネカフェとしては後発だった。その出発点も筆者は目の当たりにしてきた。なぜ後発にもかかわらず業界トップにまで成長できたのだろうか。

「弊社では社員が常に情報調査を行い、競合店や繁盛店を分析し、改善点や新しい取り組みを探しています。ネットカフェだけでなく、カラオケやエンターテインメント施設など幅広く調査しており、他業界から学べる点も取り入れています。

また、地方と都市部では受け入れられるサービスに違いがあるため、一部店舗で試験導入を行い、リスクを検証してから全国展開しています。後発だからこそ慎重にリスクヘッジできたことが、ナンバーワンにつながった理由の一つだと思います」

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