「坊主丸儲け」のことわざは大きな事実誤認…非課税でも実は意外とシビアな【お寺の懐具合】を探る

サラリーマンとの「兼業住職」も珍しくないという(写真:SA555ND/PIXTA)
ほとんど元手をかけずに大きな利益を得ることを指す「坊主丸儲け」ということわざがありますが、寺院の実態に詳しい『宗教問題』編集長の小川寛大氏によれば、町場のお寺の住職が一般のサラリーマン並みの収入を得るのは、実はけっこう大変だといいます。
宗派・宗門に支払う上納金や墓地の管理にかかる費用以外に、僧衣や袈裟、線香やローソクといった消耗品にいたるまで、とかくお金がかかるお寺の経営の実態について、小川氏の著書『誰が「お寺」を殺すのか』から、一部を抜粋・編集してお届けします。
お布施の平均額は42万5000円
お坊さんたちは具体的に、何をしてお金を稼いでいるのだろうか。
最初に言っておけば、現代の日本において伝統仏教の僧侶たちは、基本的に葬儀を行うことのお布施収入で食べている。いわゆる"戒名料"といったお金を檀家などから取ることで、生計を立てているわけである。
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