
神戸で3店舗を展開する喫茶店経営者・山﨑俊一さん。老舗の継承や博物館構想など、一見大胆に見える挑戦の背景には、喫茶店を未来へ残すための経営哲学があった(筆者撮影)
昭和の時代に数多く生まれた個人経営の喫茶店も、時代の流れとともに減りつつあります。
けれど――喫茶店に漂う独特の心地よい空気感は、そこで過ごした人々の記憶の中に今も静かに残り続けます。誰にとっても、心に残る思い出の喫茶店があるのではないでしょうか。
そんな喫茶店を愛する一人のライター・コトリスが、一杯のコーヒーをきっかけにマスターの人生や常連客の思い出など、店の背景にある物語をたどっていく本連載。街の喫茶店に息づく「人と店の物語」を記録していきます。
最終回となる第5回は神戸の老舗喫茶「ポエム」を訪ねました。(全5回)
元ヴィレヴァン店長が経営する老舗喫茶「ポエム」
元ヴィレッジヴァンガード店長が選んだ新たな舞台は“喫茶店”だった。
「店の立ち上げは、物を売るエリートたちに叩き込まれたので得意中の得意でした」
そう語る山﨑俊一さん(43歳)は、偶然見かけた張り紙をきっかけに神戸の老舗喫茶「ポエム」を受け継ぎ、現在は3店舗を展開している。いかにして元ヴィレヴァン店長は喫茶店の道に進み、どのように経営してきたのだろうか……?
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