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ライフ #記憶に残る喫茶店を訪ねて

元ヴィレヴァン店長が受け継いだ老舗喫茶「暇すぎて漫画を読んでいた」が…3店舗経営に拡大! 経営の極意「やれば道が開く」の突破力

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山﨑さんは、ポエムがオープンしたことを当初誰にも話さなかった。一人で切り盛りしているからお客さんが多く来ても対応できないからだ。常連客に迷惑をかけないように取材も受けないようにしていた。10年かけて店作りをしようと思っていたという。

「徐々にお客さんが増えていけばいいと思っていたので、最初は暇でしたよ。暇すぎて寝ていたくらい(笑)。暇なときに自分が読めるから、漫画を置き始めました。長編漫画を途中まで読んで、続きを読むためにまた来てくれるのを狙っていました。お客さんがポエムに来る目的を増やせたのもよかったですね」

ラーメン出しても漫画置いても“喫茶店”。自由さが魅力

2号店の「月見山喫茶ポエム」。店舗ごとに雰囲気が異なる(著者撮影)

オープンから3年はほぼ一人で切り盛りしてきたが、土日の来客が増えたことでスタッフを採用。

現在は、元町本店・月見山店・間借り店舗として活用している「喫茶ラン」の3店舗を、7人体制で運営している。

多店舗経営するのはリスク分散のためだと山﨑さんは話す。

「元町本店は建物の老朽化で取り壊しになる可能性が高い。数店舗やっていたら、一店舗取り壊しになっても他の店でカバーできる。そう考えて2号店の「月見山喫茶ポエム」は、2018年に月見山(神戸市須磨区)の老舗珈琲店を継いで開店しました。観光客が集まる元町とは違い、一見客はほとんど望めません。高齢者が多い街の雰囲気に合わせ、座りやすい椅子や手すりを設置。漫画は控えめにして新聞を充実させました」

2号店の月見山店が根付けば、これまでの歩みが正しかったと証明され、スタッフにとっても大きな自信になる──そんな思いを込めて始めた挑戦だ。

ポエム各店舗に置かれた漫画はすべて山﨑さんの私物(著者撮影)

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【神戸の喫茶店文化を残していきたいという思い】

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