元ヴィレヴァン店長が受け継いだ老舗喫茶「暇すぎて漫画を読んでいた」が…3店舗経営に拡大! 経営の極意「やれば道が開く」の突破力

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神戸元町商店街の路地裏にある喫茶ポエム。

時間帯によっては行列ができるほどの、人気店だ。

偶然の出会いから始まった喫茶店経営の道

1969(昭和44)年に先代が創業した喫茶店を、山﨑さんが引き継いだのは2012年のこと。

大学中退後にヴィレッジバンガード店長を経て、神戸の老舗カフェベーカリー「フロインドリーブ」に勤めていた山﨑さんは、その頃「自分で店をやりたいから」と退職届を出していた。しかし、何も決まらずに有給を消化する日々を過ごしていた。そんな折に運命的な出会いを果たしたのだ。

喫茶ポエム元町本店の外観
喫茶ポエム元町本店の外観。45年の歴史を持つ喫茶店を居抜きで受け継いだ(著者撮影)

「近くを歩いていて、そういえばここの路地に喫茶店があるなと思って店の前まで行くと『貸店舗』の張り紙が貼られていました。電話したところ、すぐに店内を見せてもらえました。テーブルや椅子はまだまだ使える。照明もかっこいい。僕が思い描く喫茶店のイメージそのままでした。この内装を残してくれるならと、家賃も据え置き価格。その場で即決して契約しました」

店の看板をそのまま使いたいから、店名はポエムのまま。現在もその看板を使っている。

「店名を決めるのが苦手なので逆に良かったかもしれません。多分今から開業する人で、こんな名前を付ける人おれへんやろうし」

契約したのは3月下旬。オーナーが家賃発生は4月でいいと言ってくれ、早速準備に取り掛かる。フロインドリーブの最後の出勤が4月15日、大安の4月17日に予定通り開店。無職期間はわずか2日で終わった。

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