セクハラ再犯の43歳課長に"コワモテ役員"が怒りの鉄槌。人事部長が目撃、恐怖が走る処分の舞台裏とは? 「二次会来なよ~」の罠にご用心

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厚労省の「職場のハラスメント悩み相談室」や労働局の「総合労働相談コーナー」など、外部の機関に相談する方法もある。弁護士や産業医など、社外の専門家を頼ってもいい。

中には、完全に「黒」とも言い難い、不快なセクハラ行為もある。廊下ですれ違いざまにウィンクをする。カラオケで「デュエットしようよ」と強く誘う。写真撮影の「はい、チーズ」と同時にぎゅっと肩を抱く。

本人は親しみのつもりが、受け手は不快感しかない場合もある。令和も7年になった今、そうした想像力が欠かせない。

「二次会来なよ~」の罠にご用心

最後に、忘れられない事案をひとつ。メーカー入社3年目の女性社員Eさん(25歳)からの実話を紹介したい。

ある夜、部署の飲み会が終わり、すぐに駅に向かったEさん。電車に乗ったところで、男性上司からこんな電話があった。

「これから皆で二次会やることになったから来なよ~! 皆、待ってるよ~!」

上司からの誘いを無下にできないと思った彼女は、電車を降りてしぶしぶ店に向かうと、なんとそこに居たのは上司ただ一人。本人は「皆、さっき帰っちゃってさ~」と言うが、明らかに嘘だとわかった。

しばらく上司に付き合い、店を出ると、「ちょっと話そっか」と路地裏に連れ込まれそうに。Eさんは一目散で逃げ帰ったという。

こうした「二次会来なよ~」の電話やチャットは要注意だ。電話に出ないか、「もう電車乗っちゃいました! おつかれさまでした!」と速攻、シャットアウトするのがベストだ。

上司からの誘いでも、嫌な予感がしたら絶対に戻らないでほしい。「自分自身でも、自分の身を守る」――。人事からの心からのお願いだ。

萬屋 たくみ 会社員(人事部長)

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よろずや たくみ / TAKUMI YOROZUYA

人事歴20年以上。大学卒業後、証券会社を経て、米国にMBA留学。経営視点からの人事戦略について学びを深める。帰国後、大手メーカー(売上高数兆円規模)の人事職に。国内外の拠点にて、採用から教育、人事異動、評価・報酬、労務など人事全般を手がけるほか、日々降りかかる社内の難題に取り組む。それらの実績と問題解決力が買われ、異例の30代で本社人事部の部長職に。さらに幅広い業界・業種で経験を積むため、総合商社やメーカー(外資・ベンチャー含む)にて、人事部長として組織づくりや改革に力を注ぐ。

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