厚労省の「職場のハラスメント悩み相談室」や労働局の「総合労働相談コーナー」など、外部の機関に相談する方法もある。弁護士や産業医など、社外の専門家を頼ってもいい。
中には、完全に「黒」とも言い難い、不快なセクハラ行為もある。廊下ですれ違いざまにウィンクをする。カラオケで「デュエットしようよ」と強く誘う。写真撮影の「はい、チーズ」と同時にぎゅっと肩を抱く。
本人は親しみのつもりが、受け手は不快感しかない場合もある。令和も7年になった今、そうした想像力が欠かせない。
「二次会来なよ~」の罠にご用心
最後に、忘れられない事案をひとつ。メーカー入社3年目の女性社員Eさん(25歳)からの実話を紹介したい。
ある夜、部署の飲み会が終わり、すぐに駅に向かったEさん。電車に乗ったところで、男性上司からこんな電話があった。
「これから皆で二次会やることになったから来なよ~! 皆、待ってるよ~!」
上司からの誘いを無下にできないと思った彼女は、電車を降りてしぶしぶ店に向かうと、なんとそこに居たのは上司ただ一人。本人は「皆、さっき帰っちゃってさ~」と言うが、明らかに嘘だとわかった。
しばらく上司に付き合い、店を出ると、「ちょっと話そっか」と路地裏に連れ込まれそうに。Eさんは一目散で逃げ帰ったという。
こうした「二次会来なよ~」の電話やチャットは要注意だ。電話に出ないか、「もう電車乗っちゃいました! おつかれさまでした!」と速攻、シャットアウトするのがベストだ。
上司からの誘いでも、嫌な予感がしたら絶対に戻らないでほしい。「自分自身でも、自分の身を守る」――。人事からの心からのお願いだ。
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