先輩がこぞってメロメロになる「一橋大生」の黄金ルーキー・篠塚大輝。他者を立てる"うまさ"に見る、「若手がチームを引っ張る」時代に必要なスキル

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フランクに距離を詰めるのではなく、礼儀を重んじる呼び方を貫くことで、グループの歴史や先輩の立場を尊重していることが伝わる。SNSでも「まだ“さん付け”なのが新鮮」「そのうち呼び方が変わるのかな」と話題になるほどだ。

また、「周杜とはっしー(橋本)と3人の仕事のときは心の中に原さんを宿して、俺が引っぱるくらいの気持ちでいます」(『BAIRA』同上)と語り、先輩がいない場面でも素直に影響を認める謙虚さを見せる。

個人の成功より、グループ全体の最適化を優先する思考。この「視野の広さ」が、先輩たちに「将来的にチームを引っ張る存在になるポテンシャル」を感じさせているのだろう。

これはビジネスにおいても、新しい職場に入った若手が「いきなり馴れ馴れしくしない」姿勢と重なる。一方で、篠塚は“壁”を作っているわけではない。だからこそ、礼儀と親しみやすさのバランスが絶妙で、先輩たちに「かわいがられる後輩」として受け入れられているのだ。

③時には先輩に意見を言える

最も重要なのは、「媚びるだけでもなく、距離を置くだけでもない」絶妙なコミュニケーションだろう。いくつか印象的な場面を紹介したい。

「タイプロ」の3次審査:ダンスの見せ場配分で議論が生まれた場面で、「いや、変えよう。その方が早い。時間ないで」と率直に提案。自身も未経験で損をする立場にもかかわらず、チーム全体の効率を優先した。
『鉄腕DASH』(日テレ系):「僕は新人ですが、言わせてもらっていいですか?やり直しましょう」と松島に提案。相手の立場を尊重しながらも必要なことは伝える理想的な形を示した。
『タイムレスマン』:モノマネ芸人のニッチローが菊池のそっくりさんとして登場した際、「なんか似てないんすよね。しかもやばいのがもうイチローさんにも似てないっていう」と忖度せずに素直な感想を述べた。

現代の職場では「指導しにくい若者」が増えていると言われる中、篠塚は敬意を示しながらも率直に意見を述べる姿勢で、先輩たちが「指導しやすい後輩」「指導したくなる後輩」として愛される存在となっている。自分から先輩後輩関係の壁を打ち破ることで、先輩からのコミュニケーションを発生しやすくしているのだ。

加入後の関係性に見る“他者を立てる力”

特に、「タイプロ」から深い関わりのあった篠塚と、timelesz最年長の寺西との関係にも改めて注目したい。オーディション4次審査にて、参加者全員でtimeleszによる手作りカレーを食べる場面でのこと。同じチームメンバーとして参加していた2人を見て、菊池が「お前ら2人兄弟みたいだな」とコメントした。この瞬間が、今もファンから人気の「てらしの兄弟」誕生の原点となった。

篠塚はInstagramで寺西と腕を組んだ写真に「#国民の元カレ #おれもそんなん言われたかった」とハッシュタグを添えて投稿したこともある。寺西の包容力を素直に受け入れながらも卑屈になることなく、対等な人間関係を維持。寺西も篠塚をかわいがりながら、一人の人間として尊重している。

スクリーンショット Instagramより
フランクなように見せて、さり気なく相手を立てる投稿だ(篠塚大輝Instagram公式アカウントより)
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