先輩がこぞってメロメロになる「一橋大生」の黄金ルーキー・篠塚大輝。他者を立てる"うまさ"に見る、「若手がチームを引っ張る」時代に必要なスキル
フランクに距離を詰めるのではなく、礼儀を重んじる呼び方を貫くことで、グループの歴史や先輩の立場を尊重していることが伝わる。SNSでも「まだ“さん付け”なのが新鮮」「そのうち呼び方が変わるのかな」と話題になるほどだ。
また、「周杜とはっしー(橋本)と3人の仕事のときは心の中に原さんを宿して、俺が引っぱるくらいの気持ちでいます」(『BAIRA』同上)と語り、先輩がいない場面でも素直に影響を認める謙虚さを見せる。
個人の成功より、グループ全体の最適化を優先する思考。この「視野の広さ」が、先輩たちに「将来的にチームを引っ張る存在になるポテンシャル」を感じさせているのだろう。
これはビジネスにおいても、新しい職場に入った若手が「いきなり馴れ馴れしくしない」姿勢と重なる。一方で、篠塚は“壁”を作っているわけではない。だからこそ、礼儀と親しみやすさのバランスが絶妙で、先輩たちに「かわいがられる後輩」として受け入れられているのだ。
最も重要なのは、「媚びるだけでもなく、距離を置くだけでもない」絶妙なコミュニケーションだろう。いくつか印象的な場面を紹介したい。
現代の職場では「指導しにくい若者」が増えていると言われる中、篠塚は敬意を示しながらも率直に意見を述べる姿勢で、先輩たちが「指導しやすい後輩」「指導したくなる後輩」として愛される存在となっている。自分から先輩後輩関係の壁を打ち破ることで、先輩からのコミュニケーションを発生しやすくしているのだ。
加入後の関係性に見る“他者を立てる力”
特に、「タイプロ」から深い関わりのあった篠塚と、timelesz最年長の寺西との関係にも改めて注目したい。オーディション4次審査にて、参加者全員でtimeleszによる手作りカレーを食べる場面でのこと。同じチームメンバーとして参加していた2人を見て、菊池が「お前ら2人兄弟みたいだな」とコメントした。この瞬間が、今もファンから人気の「てらしの兄弟」誕生の原点となった。
篠塚はInstagramで寺西と腕を組んだ写真に「#国民の元カレ #おれもそんなん言われたかった」とハッシュタグを添えて投稿したこともある。寺西の包容力を素直に受け入れながらも卑屈になることなく、対等な人間関係を維持。寺西も篠塚をかわいがりながら、一人の人間として尊重している。

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