限定29台の特別なランボルギーニ「フェノメノ」が作られた背景には「クンタッチ」のDNAがあった

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ペブルビーチでアンヴェールされた「フェノメノ」(写真:Lamborghini)

ランボルギーニが同社史上、最もパワフルとうたう「Fenomeno(フェノメノ)」を2025年8月に発表した。

注目点は、フェノメノが代表する「Few Off(フューオフ)」なるランボルギーニの“ビジネス”だ。

高性能を秘めた特別なデザインの車体をもつモデルを、ごく限られた顧客にのみ(おそらくたいへんな高価格で)販売する。

毎年、ペブルビーチには世界から富裕な車好きが集まる(写真:Lamborghini)

フェノメノについて、デザインを統括したミティア・ボルケルト氏に独占で話を聞くことができた。

「ランボルギーニ・デザインのDNAを守りつつ、いかに特別なモデルを作りあげていくか。ファンにとって、ビーコンのような伝達手段ともいえる存在。そこが、フューオフ・ビジネスにおける肝要な点です」とボルケルト氏は語る。

【写真】まずはランボルギーニのスペシャルモデル「フェノメノ」のスタイリングを見てみよう(38枚)

世界の富裕層が集まる「特別な週末」に

発表の舞台は、カリフォルニア州で8月の週末に開催された「モントレー・カーウィーク」。ロサンぜルスやサンフランシスコ一帯のみならず、世界中の富裕な自動車愛好家が集まる毎年恒例のイベントだ。

カーウィークというだけあって、週末にさまざまな催しが行われる。フェノメノがお披露目されたのは「コンコース・デレガンス」だ。

ゴルフ好きにはよく知られるペブルビーチで、その年のテーマに沿った美しさを持つクラシックカーを選出するコンクール。その場を借りて、世界各地の高級ブランドは、美しいスタイルのショーカーを競うように並べる。

これを楽しみにしているクルマ好きも多い。屋外の自動車ショーのようだ。

コンコース・デレガンスに並ぶランボルギーニ「ミウラ」(写真:Lamborghini)

実際には、自社のデザインショーケースとばかりに、“デザインを見せるだけ”のコンセプトモデルというケースも多い。しかし、ランボルギーニは違う。

フューオフというコンセプトが示しているように、ごくわずかな台数に絞った展示車両を販売しているのだ。

Fewは「少数」、Offは「量産ラインから外れたモデル」を意味している。超富裕層を相手にしている欧州の高級車ブランドにとって、重要なビジネスだ。ランボルギーニも例外でない。

次ページ最新技術「6Dセンサー」はスペシャルモデルの証し
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事