夏場を抜けても…「隠れカビ」による"おうちデミック"に要注意! その咳や喉の不調、エアコンや加湿器、羽毛布団からくる『過敏性肺炎』かも
「線維性過敏性肺炎」──? 初めて耳にした人も多いだろう。
「“非線維性過敏性肺炎”の場合には、一過性の症状で終わることもそれなりに多いんです。一方で“線維性過敏性肺炎”は、時間をかけて年単位で肺が“線維化”、つまり“肺が壊れた状態”になり、呼吸機能を徐々に低下させてしまいます。しかも、一度壊れた肺は、元には戻りません」
元に戻らないとは、穏やかではない。このタイプは急性の発症を繰り返して線維性に移行する場合と、潜在的にじわじわと進行する場合があるとのことで、「特に後者は初期段階では気づきにくく、医師側でも問診には注意が必要」と下田医師。つまり長引く咳などは、コロナや重い風邪でないとしても決して放っておいてはいけない。
迅速かつ適切な対応がカギ。早めの通院を
ゆえに、下田医師は問診を重要視する。
「大事なことは、不調の原因を一刻も早くつき止め、適切な対策をとることです。医師は患者に少しでも過敏性肺炎の可能性があれば、問診で住環境を詳しくヒアリングします。また、ただの風邪ではないと感じた場合にレントゲンやCTを撮る場合もあります。症状や身体所見だけではさまざまな病気が疑われますから、画像所見がすみやかな病気の特定につながることも多いんです。
その上で、原因になり得るものを見つけ、羽毛布団はやめてください、こことここをお掃除してください、クリーニングの業者さんを入れてください等、具体的に指示します。築年数が古い木造建築だった場合には、リフォームや引っ越しをすすめることも。ですから、“咳が続いておかしい”、“喘息が悪化したかな?”などと思ったら、迷わず身近な病院へと足を向けてください。医師と二人三脚で『過敏性肺炎』を治していきましょう」
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