夏場を抜けても…「隠れカビ」による"おうちデミック"に要注意! その咳や喉の不調、エアコンや加湿器、羽毛布団からくる『過敏性肺炎』かも

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ただ、ここまでさまざまな『過敏性肺炎』について紹介してきたが、この病気の大きな特徴は、意外にも「原因となる環境から離れればケロっと症状がよくなること」だ。

さしづめ“おうちデミック”とでも形容できるような肺炎なのだが、なにぶん感染症ではないため、“おうち”から離れて過ごすなどアレルギー源との隔離により、大掛かりな治療に進むことなく、数日から数週間で改善が見られることも少なくないという。

その点では、そこまで怖がる必要はないものの、やはり重症化するケースもある。

「線維性過敏性肺炎」の場合、事態は深刻に

「例えば、『過敏性肺炎』と診断されず、他の病気を疑われて入院した患者さんの場合。入院中は原因から離れているので、すぐに治ってしまいます。ですが、退院して自宅に戻った途端、再びアレルギー源に曝露。たったの数時間で、すぐに再来院する方もいらっしゃるくらいです。このケースの再燃率は90%以上というデータがありますから、早めに原因を特定し、再発防止に努めることが重要なんです」

家じゅうに潜む“隠れカビ”がずっと放置されたままでは、『過敏性肺炎』が悪化してしまうのは当然のこと。その場合は薬で抑えることもできるそうだが、実は、もっと厄介な病態があるという。

「“夏型過敏性肺炎”をはじめとし、今までお話ししてきたのは、主に“非線維性過敏性肺炎”についてでした。ところが、これが“線維性過敏性肺炎”になると、場合によっては急激に症状が悪化し、酸素吸入が必須になることもあり、時には命にもかかわります」

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