店舗数拡大が続く「鎌倉パスタ」 生パスタ、パン食べ放題だけじゃない強さの秘密

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鎌倉パスタからのスピンオフとして生まれたのが「てっぱんのスパゲッティ」(8店舗)と「おだしもん」(5店舗)だ。前者は1人でガッツリ食べたい層をターゲットとしたブランドで、1人前300gのボリューム感が特徴。これは一般的な大盛りに当たる量だ。

1人メシ、そして「鉄板で食べる」ワイルドなスタイルから、メインの客層は男性をイメージしているかと思いきや、狙いはあくまで女性だ。注文時「大盛り」と頼みにくい人も、気兼ねなくたくさん食べられるように、との意図だという。

「おだしもん」は和の出汁を使ったパスタ、豆腐の食べ放題などヘルシー志向を狙ったブランド。さらに和スイーツなど、喫茶メニューも充実させている。

「てっぱんのスパゲッティ」は10坪程度のスペースで出店でき、1人客なので回転も早い。またとくに「おだしもん」の方はティータイムのほかモーニングも予定しており、アイドルタイムを活用した二毛作、三毛作を狙っていきたいという。

「地方都市を含めて、10坪ほどのスペースで、オフィスビルなども入れれば、出店の余地はまだあります。お客様の声を軸にしながら、他の業態も開発していきます」

地域の特色を生かした「ご当地店舗」

地域との連携も強化している。生産者との協力で地域別の限定メニューを展開するほか、インテリアに地元の材木や廃材を使うなど地域の特色を生かした「ご当地店舗」だ。

これには地産地消やエコにも役立つメリットもある。また、店舗ごとの独自性を出すことで、客を飽きさせずブランドの魅力維持になるとも考えている。

以上、鎌倉パスタの戦略について分析してきた。同ブランドはFCでなく全店直営だ。そして仕組み化、機械化によってアルバイトで回せる店舗オペレーションが、接客を重視した店舗運営を可能にしている。この特徴は、将来的な店舗拡大のポイントともなりそうだ。

圓岡 志麻 フリーライター

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まるおか しま / Shima Maruoka

1996年東京都立大学人文学部史学科を卒業。トラック・物流業界誌出版社での記者5年を経てフリーに。得意分野は健康・美容、人物、企業取材など。最近では食関連の仕事が増える一方、世の多くの女性と共通の課題に立ち向かっては挫折する日々。contact:linkedin Shima Maruoka

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