新卒学生に広まる「とりコン」現象、増え続ける「事業会社からの転職組」…コンサルの"吸引力"が上がり続ける納得の背景

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実際に事業会社からコンサル転職を果たした人の平均年齢は28.7歳。多くは新卒で事業会社に入社し、4〜6年の勤務を経てコンサル業界へ転じている。年収も転職によって平均66万円アップし、731万円に達した。これは同年代の平均給与を大きく上回っている。

出身業界を見るとIT系企業が最も多く、全体の3割近くを占める。近年のDX案件の拡大に伴い、ファーム側がIT人材を積極的に採用していることが背景にある。そのほか金融、メーカーといった業種からの転職も目立ち、経営課題の多様化に対応する人材が求められている。

(画像:ハウテレビジョン作成)

転職理由としては「キャリアアップ」「スキルの獲得」を挙げる人が大半だ。将来CxOを目指すために経営戦略のスキルを磨きたい、幅広く応用の効く汎用スキルを身につけたい──。多くの人が年収アップ以上に「成長の機会」としてコンサルを選んでいる。

早期離職は意外と少ない

「コンサルは厳しい」「長時間労働で疲弊する」といったイメージも根強いが、「外資就活ネクスト」の実績では実際に6カ月以内で辞めてしまう人はごくわずかだ。

理由のひとつは、転職者自身がある程度の過酷さを理解し、覚悟を持って入社していることにある。また、ファーム側も未経験者向けの研修や“助走期間”を設けることで、軟着陸を支援している。

もちろん「UP or OUT(昇進か退職か)」という文化は残っており、厳しい競争環境であることに変わりはない。ただ、多くの転職者は数年の在籍を通じてスキルを獲得し、次のキャリアへと進んでいる。

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