えみは、外資系企業で働くキャリア志向がある女性。ある日、友人に誘われて参加したワイン会で、つよし(36歳、仮名)と出会った。
会話のなかで、互いの生活圏が驚くほど近いことがわかった。えみが一人暮らしをするマンションのすぐ近くにある会社の独身寮に、つよしは住んでいたのだ。
ワイン会を機に2人は急速に距離を縮めた。地元の居酒屋で飲み、その流れでつよしはえみの部屋に寄るようになった。自然と男女の関係にもなり、やがて週末ごとにつよしが彼女のマンションを訪れる「半同棲」のような生活が続いた。
半年が経過した頃、えみは「これだけ一緒に過ごしているのだから、いずれは結婚につながるはず」と思うようになった。彼女にとっては、同じ屋根の下で過ごす時間そのものが、“将来の約束”のように感じられたからだ。
そして、えみの36歳の誕生日に、結婚についての話をしてみることにした。自宅で祝う約束をしていたので、手料理を並べて待っていると、シャンパンを手に彼は現れた。乾杯をしたあとに、えみは切り出した。
「今日で36歳になって、改めて結婚を真剣に考えたいと思ったの。今すぐじゃなくてもいいけど、将来私と結婚する気持ちはある?」
その瞬間、つよしの顔色が一気に曇った。
「ごめん。実は春から関西支社に転勤になるんだ。もうここには来られなくなるし、えみちゃんが年齢的にも結婚を真剣に考えたいなら、僕との中途半端な関係は終わりにしたほうがいい……かも」
遠距離恋愛の提案ではなく、歯切れの悪い別れを告げる言葉だった。えみが“恋人”だと信じていた関係は、つよしにとってはお気楽な居場所にすぎなかったのだ。
告白直前に知った衝撃の事実
ふみお(33歳、仮名)は取引先の社員、みう(29歳、仮名)を可愛いと思っていた。業務上の接点を重ねるうちに、個人的に連絡を取りたいと考え、ある日勇気を出してLINEの交換をお願いした。すると、みうはそれに快く応じてくれた。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら