「日本で唯一のヘビ専門研究所」「大蛇や毒ヘビが…」群馬《スネークセンター》で見た"驚く光景"ーー過去には“毒ヘビの血清”も作られた

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マムシの場合、重症化して死亡するのは高齢者だが、咬傷事故は年代問わず起きている。

「 “危険生物”などと取り上げた本や図鑑が好きなお子さんが、手を出し咬まれてしまった、という相談もあります。特に小学生の男の子が多いですね」

マムシ
スネークセンターのある藪塚駅からの風景。こういった田んぼの多い場所にもマムシは生息している(筆者撮影)

多いときには年間400件もの相談も

「毒蛇110番」への問い合わせは年間300〜400件。2008年からは、医療従事者と一般の人に向けた「マムシ・ヤマカガシ対策研修」を実地とリモートで行い、咬傷被害対策に力を入れている。

堺さんは大学病院や総合病院の救急からの依頼で出張研修や講演を行ったり、中毒学会等での発表をしたりと、まだまだ忙しい。

毒ヘビの研究や抗毒素血清の製造、咬傷対策を担う蛇研は、欠かせない存在といえよう。しかし研究費用の多くは、スネークセンターの観覧料の収入が柱という。もどかしい気持ちになった。

「哺乳類などの動物園に比べれば、爬虫類の飼育・管理のコストは低い」というが、ヘビ園を続けていくのは簡単なことではないだろう。

群馬県太田市藪塚町のヘビの動物園。ディープな世界を堪能しながら、自分の暮らしと毒ヘビとの距離を考えるきっかけにもなった。

※「ヤマカガシ」の驚く生態を知りたい方は、【「マムシより危険?」「よくいるヘビだが、過去に死亡事故も」意外な“最恐ヘビ”《ヤマカガシ》の正体…最新研究でわかった“驚きの事実”】をお読みください。

スネークセンター
スネークセンターのそばに立つ白蛇観音(筆者撮影)
鈴木 ゆう子 ライター

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すずき ゆうこ / Yuko Suzuki

総合雑誌編集部、住宅誌編集部などを経て、フリーランスとして活動。趣味実用、住宅、インタビューなどを手掛けている。「東洋経済オンラインアワード2024」クリエイティブ賞受賞。

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