ニセコを買う外国人投資家の今――税金滞納、違法開発…北海道の超有名リゾート地で今、起きていること《現地ルポ》

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

こうした開発が進む場所は、高度成長期に別荘地などとして開発が手がけられたところも多く、古い家屋が壊れた状態で放置されている区画も散見された。

法務局の「公図」の上ではきれいに区画されている場所が、行ってみると沢になっていて、登記簿に高度成長期に売買された記録が出てきた。

現地に詳しい人は、「日本人はほとんど手を出さない。リゾートマンションが乱立したあげくに暴落した新潟県の湯沢のようになることが心配だ」と話す。

リゾート施設の建設会社が破産

しかし、残念なことに第2の湯沢の徴候はいたるところに見える。

今年4月には、ニセコ町の羊蹄山のふもとでホテルを中心としたリゾート施設を建設していた東京の会社が、東京地裁から破産手続開始決定を受けた。代表者名などから中国系と見られている。

調査会社の東京商工リサーチによると、地元ゼネコンへの不払いが発生し、ゼネコンが破産を申し立てた。破産管財人の弁護士によると、事業を継続する会社が決まったという。

公売にかけられた別荘地。すでに解散した会社の名義で長期間放置されていた(写真:筆者撮影)
法務局にある公図上では区画があって道路もあることになっている沢(写真:筆者撮影)

ひらふスキー場にあるホテルでも、2022年に地元のゼネコンが外資系のホテルを仮差し押さえした。今年5月には倶知安町もこの差し押さえに参加している。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事