「SNSのせいかよ」「世間を甘く見すぎ」批判殺到の《広陵高校》と《マクドナルド》、今夏の大炎上に見られる“共通点”
この会見は非常に多くの問題を含んでいると感じました。
特に「SNSによる誹謗中傷や加害の予告があったため、大会を辞退する」という堀校長の発言。確かにネットリンチや犯罪である脅迫などは一切容認できるものではありません。SNSが批判をエスカレートさせた事実もあるでしょう。
しかし、今回の投稿によって問題の拡大がなければ、事実を隠蔽していたのではないかという疑惑もつきまとう以上、高校自体の責任を回避するかのような発言と受け止められ、またも炎上状態となりました。

「批判リスク」を呼びやすい要素が重なった
それにしても今回、事案が発覚してから、校内の調査や処分、そして日本高野連への報告と(おそらく承認も)、手続き上は適正なプロセスを踏んでいるにもかかわらず、批判が止んでいないのはなぜでしょうか。
一般的にもいじめ問題が炎上するのは、本来は暴行傷害という刑事事件にもかかわらず、校内で起こった未成年による事件は、「いじめ」というラベリングにより矮小化されることが原因だと考えます。
教育的配慮の名のもとに、被害者だけでなく加害者の生徒までも不必要に守っていると取られることが炎上の大きな原因です。
いじめ問題と高校野球強豪校という、かなりの批判リスクを呼びやすい要素が重なり、ハンドリングにはかなりの慎重さが求められるものだったといえます。
野球強豪校では、トラブルの顕在化を恐れて事件の矮小化が起こっているのではないかという声が必ず出ます。
今回の事件も実際には1月に発生したものが、SNSでの話題化によって、今頃やっと知れ渡ったという経緯があり、広陵高校も日本高野連も、騒ぎがなければ普通に大会を進めただろうということが批判の本質だと思います。
SNSを批判するかのような校長の談話が批判を拡大することになった原因でしょう。
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