五十路を越えると「土いじり」がしたくなる不思議。ブルーベリー収穫体験で思い出す"夫といちご狩り"《くらたまの「人生後半 独り旅」》
数年前に物故した父もそうでしたし、私自身にも若い頃にはなかった「食べられる植物を育てて、収穫してみたい」という願望が、五十路を越えた頃からむくむくと湧き出てきています。
ありがたくAくんのお言葉に甘え、真夏の日差しが燦々と降り注ぐ日の正午前に、都内の西、某市にあるA家の畑に集合しました。
雑草を踏み分け目的地へ
Aくんのところはほとんど農薬を使わない自然派の農法で、畑には雑草もたくさん生えています。Aくんの案内で、雑草を踏み分けブルーベリーのエリアを目指しました。
足を踏み出すたびに、バッタが四方に飛び跳ねます。バッタは作物を食い荒らすので害虫、その害虫を食べてくれるカマキリやクモは益虫だそうです。

「いろんな野菜、果物があるね。あれは柿の木でしょ。あっちに実っているのはナスだよね」
「そうですね、いろいろ植えています。もう終わりましたけど、それは桃の木ですよ」
農地としては広いわけではないですが、すべてをAくん1人、ほぼ手作業で管理しているそうです。一般のスーパーなどに大量に野菜などを卸す農業とはまったく違い、こぢんまりとした営業みたいでした。

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