五十路を越えると「土いじり」がしたくなる不思議。ブルーベリー収穫体験で思い出す"夫といちご狩り"《くらたまの「人生後半 独り旅」》

✎ 1 ✎ 2
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

数年前に物故した父もそうでしたし、私自身にも若い頃にはなかった「食べられる植物を育てて、収穫してみたい」という願望が、五十路を越えた頃からむくむくと湧き出てきています。

ありがたくAくんのお言葉に甘え、真夏の日差しが燦々と降り注ぐ日の正午前に、都内の西、某市にあるA家の畑に集合しました。

雑草を踏み分け目的地へ

Aくんのところはほとんど農薬を使わない自然派の農法で、畑には雑草もたくさん生えています。Aくんの案内で、雑草を踏み分けブルーベリーのエリアを目指しました。

足を踏み出すたびに、バッタが四方に飛び跳ねます。バッタは作物を食い荒らすので害虫、その害虫を食べてくれるカマキリやクモは益虫だそうです。

元気いっぱいのブルーベリー(写真:筆者撮影)

「いろんな野菜、果物があるね。あれは柿の木でしょ。あっちに実っているのはナスだよね」

「そうですね、いろいろ植えています。もう終わりましたけど、それは桃の木ですよ」

農地としては広いわけではないですが、すべてをAくん1人、ほぼ手作業で管理しているそうです。一般のスーパーなどに大量に野菜などを卸す農業とはまったく違い、こぢんまりとした営業みたいでした。

自然派の農法で育てられたナス(写真:筆者撮影)
次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事