最高益予想だったIHI、下方修正連発の病巣

前期も巨額特損、投資家からは見切り売り

度重なる下方修正で株価は年初から半値の水準に低迷(撮影:今井康一)

やはり海洋資源関連は鬼門だったか――。IHIは21日、2016年3月期の業績見通しを下方修正した。売上高は1兆5800億円に据え置いたものの、経常利益を従来予想から250億円引き下げて380億円に減額。過去最高益予想から一転、前期比33%減益となる。中間期(2015年4~9月)の経常損益は40億円の赤字に転落したもようだ。

すでに下方修正は今期に入って2回目。5月に発表した期初の通期経常利益予想は750億円なので、わずか半年の間に利益は半減することになった。

これほどの見込み違いをもたらした主因は、愛知工場で手掛ける海洋資源関連の構造物事業だ。IHIは近年、かつて造船などを手掛けた同工場で資源関連の海洋構造物事業を開始。ここでいう海洋構造物とは、通常の商船船舶とは違い、海洋での原油・天然ガス開発やその生産のために使用される設備を指す。

工程見直しで追加費用が発生

その一環として、同社は2013年末にシンガポール企業からドリルシップ(資源掘削船)の船体建造を受注。翌年には、ノルウェー企業からFPSO(洋上浮体式の石油生産貯蔵積出設備)の船体建造を請け負った。

ところが、ドリルシップ用の船体建造に取りかかった後、発注元が度重なる設計変更を要請。それによって、図面変更や製造工程の見直しが必要となり、設計や製作現場が混乱。工事の遅れを取り戻すために人員の追加投入などを余儀なくされ、多額の追加費用が発生した。

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